アート
Posted on 2014-05-15
「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展」東京国立近代美術館で
Writer:宮川由紀子
2014年6月20日(金)から8月24日(日)まで、東京国立近代美術館で「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 ヤゲオ財団コレクションより」が開催されます。
本展には40作家、約75点の作品が展示されます。アーティストはフランシス・ベーコン、ザオ・ウーキー、アンディ・ウォーホル、ゲルハルト・リヒター、アンゼルム・キーファー、杉本博司、ジェフ・クーンズ、蔡國強、ロン・ミュエク、ピーター・ドイグ、マーク・クイン(以上生年順)など、現代美術の挑戦者であり中核(ハードコア)と言える人ばかり。作品もトップクラスのものです。
ともすれば、「難しい」とか「自分にもつくれそう」と言われがちな現代美術の作品ですが、タイトルが示すように、じつは、ふたつの意味で「世界の宝」ではないかということを、今回の展覧会では言おうとしています。
ひとつは、市場価格あるいは保険評価額的にそれは「世界の宝」です。ときおり報道されるように、オークションでは生きているアーティストの作品でも数十億単位の金額をつけることがあります。本展にもそうした作品がいくつも入っています。
もうひとつは、美術史的な意味でもそれは「世界の宝」なのです。優れたアーティストとは、いま表現すべきことを、これまでのアートの歴史を踏まえつつ、未来においても色あせることのない形で表現しようとする人のことです。彼らの作品は、たとえちょっと滑稽に見えたとしても、今を生きる私たちと無縁ではありません。
そして、さまざまな表現が世の中にあふれかえっている中で、時代の試練に耐えて訴えかけ続けようとするものなのです。ですから、やはりそれらは、「世界」にとってかけがえのない存在だと言えるでしょう。
本展では、そうした「世界の宝」である「現代美術のハードコア」を「ミューズ」「崇高」「記憶」「新しい美」といったキーワードを使いながら10章に分けて展示されます。
本展覧会の話題のポイントは次のとおりです。
・展示作品の保険評価額の総額が、どん引きするくらい高額(残念ながら詳細は言えません)。
・コレクター気分を体験できる「ゲーム」が用意されている。作品の「価値」を考える機会に
・かつてない挑戦心と遊び心にあふれた展覧会
・多種多様な作品で、飽きることがない構成
なお、本展覧会は東京開催後、名古屋、広島、京都で巡回開催されます。
ヤゲオ財団コレクション
台湾資本の大手パッシブ電子部品メーカー、ヤゲオ・コーポレーションのCEOを務めるピエール・チェン氏、その家族、およびヤゲオ・コーポレーションからの寄付金によって設立された非営利の組織。台湾では「國巨基金會」の表記が用いられている。
ヤゲオ財団の現代美術コレクション
外国の有名な美術専門誌でここ2年間、世界トップ10にランクインしているコレクション。コレクションにはふたつの軸があり、ひとつは西洋の近現代美術、もうひとつは中国の近現代美術。このことは、ヤゲオ財団コレクションをユニークたらしめている。それゆえに今回、同じような特徴を持つ日本の国公立の美術館での展覧会開催となった。
現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 ヤゲオ財団コレクションより
〈東京〉
会期 2014年6月20日(金)から8月24日(日)まで
会場 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー + 前庭
観覧料 一般1200円(900円)、大学生500円(250円)、高校生以下および18歳未満は無料
*( )内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。
問い合わせ 03-5777-8600(ハローダイヤル)
開館時間、休館日など詳細は展覧会公式サイトでご確認ください。
〈巡回情報〉
〈名古屋〉名古屋市美術館:2014年9月6日(土)―10月26日(日)
〈広島〉広島市現代美術館:2014年12月20日(土)―2015年3月8日(日)
〈京都〉京都国立近代美術館:2015年3月31日(火)―5月31日(日)
■■■■たくさんのご応募ありがとうございました。締め切りました。「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 ヤゲオ財団コレクションより」招待券プレゼント■■■■
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締め切りは、2014年6月19日24時です。
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