アート

Posted on 2015-04-10
「没後20年 ルーシー・リー展」 茨城、千葉、姫路、福島、静岡で開催



[text/蓬田修一]
2015年(平成27年)4月11日(土)の笠間市の茨城県陶芸美術館での開幕を皮切りに、2016年(平成28年)5月まで、茨城、千葉、姫路、福島、静岡の5会場で「没後20年 ルーシー・リー展」が開催されます。

ルーシー・リー(1902 ~1995)はウィーンに生まれ、のちにロンドンに移住し活動した陶芸家です。ルーシー・リー様式ともいうべきモダンかつ情緒豊かな器物型スタイルを打ち立て、世界的に高く評価されました。イギリスでも芸術分野の発展に大きく貢献したと評価され、1991年、大英帝国勲章を受章しました。

1920年代から30年代にかけて、ウィーンの工業美術学校で学び、ウィーン工房のヨーゼフ・ホフマンら、当時の一流デザイナーの薫陶、影響を受けました。38年、ロンドンに移住すると、当時のイギリス陶芸界を代表する陶芸家、研究者、画廊主などの評論、アドバイスを積極的に吸収し、ウィーン時代に学んだウィーン工房様式、バウハウス様式、バーナード・リーチ様式、さらにはギリシャ様式、中国・韓国の古典的陶磁器様式などを幅広く学び、自己のスタイルを打ち立てていきました。

またウィーン時代から60 年代にかけて精細で大がかりな釉薬実験を繰り返し、これまでになかった釉色を数多く開発しました。ルーシー・リー様式を考える上で、切り離せないモダンで情緒豊かな色感を作り上げました。

ルーシー・リースタイルの特徴は、たおやかな曲線を描く美しいアウトラインを持つ碗型と、鶴首とも称される細く長い首部を持つ花瓶型に大別されます。

今回の展覧会は、そのスタイルが形成されていく過程で作られたさまざまな様式の変貌、そして大成されたルーシー・リー様式の魅力を約200点の作品で紹介するものです。

貴重なルーシー・リーの全貌展です。足を運んでみてはいかがですか。

没後20年 ルーシー・リー展
<笠間>
会期
 2015年(平成27年)4月11日(土)から6月21日(日)まで
会場 茨城県陶芸美術館
観覧料 一般820(670)円、高校・大学生620(510)円、小・中学生310(260)円
※( )内は20人以上の団体料金
※毎週土曜日は高校生以下無料

<千葉>
会期
 2015年(平成27年)7月7日(火)から8月30日(日)まで
会場 千葉市美術館

<姫路>
会期
 2015年(平成27年)10月31日(土)から12月24日(木)まで 〔予定〕
会場 姫路市立美術館

<郡山>
会期
 2016年(平成28年)1月16日(土)から3月21日(月・祝)まで
会場 郡山市立美術館

<静岡>
会期
 2016年(平成28年)4月9日(土)から5月29日(日)まで 〔予定〕
会場 千葉市美術館




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