アート

Posted on 2015-06-25
イギリスの人気陶芸家ルーシー・リーの展覧会 出品200点の大半が国内初公開



ルーシー・リー《ピンク線文鉢》1980年頃 個人蔵
 Estate of the artist 撮影:上野則宏


2015年(平成27年)7月7日(火)から8月30日(日)まで、千葉市美術館で「千葉市美術館開館20周年記念 没後20年 ルーシー・リー展」が開催されます。

今回の展覧会は、イギリスの陶芸家ルーシー・リー(1902~1995)の没後20年を機に、初期から晩年に至るまでの作品で彼女の足跡をたどり、その魅力に迫るものです。

ルーシー・リーは、ウィーンの裕福なユダヤ人家庭に生まれました。当時ウィーンでは、画家グスタフ・クリムトや建築家ヨーゼフ・ホフマンに代表される造形芸術の新たな動向が芽生えており、ルーシーもこれらに触れながら育ちます。

ウィーン工業美術学校の聴講生となった1921年、ここで轆轤(ろくろ)の面白さに魅了された彼女は、陶芸家になることを決意します。その後、さまざまな展覧会に出品し、作家としての地位を確立していきます。戦争へと向かう時代の中、1938年にイギリスへと亡命。以後、1990年に病で倒れるまで、半世紀以上にわたりロンドンで制作を続けました。

轆轤によって生み出される優美で緊張感のあるフォルム、象嵌(ぞうがん)や掻(か)き落としなどによる独自の文様、釉薬のあたたかみのある色調などは、ルーシー・リーならではの造形世界です。それらの作品が放つ繊細でありながら凛とした存在感は、多くの人々を魅了し続けています。

日本でルーシー・リーの作品が本格的に紹介されたのは、1989年の草月会館での展覧会でした。以降、ファッション誌やライフスタイル誌などで憧れのうつわとして見られるようになり、若い女性を中心にルーシー・リーのファン層が広がりました。そして2009年、2010年の大規模展覧会により、一層人気が高まっています。

特に2010年、国立新美術館で開催された大規模な個展「ルーシー・リー展」は、国内でのルーシー・リー人気に火をつけた展覧会です。今回の展覧会はその対をなすものとして企画されました。2010年の展覧会以降に国内でコレクションされた作品からも多くの優品を紹介し、出品作約200点のうち大半が日本初公開となります。

本国イギリスだけでなく、日本でも人気の高いルーシー・リーの作品が、彼女の歴史とともに鑑賞できる貴重な回顧展です。

千葉市美術館開館20周年記念 没後20年 ルーシー・リー展
会期
 2015年(平成27年)7月7日(火)から8月30日(日)まで
会場 千葉市美術館
観覧料 一般1000(800)円、大学生700(500)円、高校生以下無料
※( )内は20人以上の団体料金
親子割引 一般800円 ※高校生以下の子どもと一緒に来館の保護者。2人まで

巡回展情報
<姫路>
会期
 2015年(平成27年)10月31日(土)から12月24日(木)まで 〔予定〕
会場 姫路市立美術館

<郡山>
会期
 2016年(平成28年)1月16日(土)から3月21日(月・祝)まで
会場 郡山市立美術館

<静岡>
会期
 2016年(平成28年)4月9日(土)から5月29日(日)まで 〔予定〕
会場 静岡市美術館

ルーシー・リー《スパイラル文花器》1980年頃
個人蔵 Estate of the artist 撮影:大屋孝雄

ルーシー・リー《黄釉線文鉢》1968年 イセ文化基金 Estate of the artist 撮影:大 屋孝雄


ルーシー・リー《陶製ボタン》1940年代 個人蔵 Estate of the artist
撮影:大屋孝雄




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締め切りは、2015年(平成27年)7月6日24時です。

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