アート / 歴史

Posted on 2015-08-21
九州と東京で「黄金のアフガニスタン」展 



2016年春、九州と東京で特別展「黄金のアフガニスタン-守りぬかれたシルクロードの秘宝-」が開催されます。

アフガニスタンは古くから文明の十字路として栄えてきました。今回の展覧会は、アフガニスタン国立博物館所蔵の古代芸術品231点を集め、紀元前2200年ごろから紀元2世紀にかけて栄えた文化を、4か所の古代遺跡から出土した“秘宝”によって紹介するものです。

中でもアフガニスタン北部、ティリヤ・テペから出土した、きらびやかな黄金の財宝の数々は日本初公開であり、その輝きは多くの人々を魅了することになりそうです。

黄金の展示品もさることながら、今回の展覧会はインド、エジプト、ギリシャからの貴重な古代工芸品を通し、謎多き古代文明のルーツをたどる、奥深い内容の展覧会でもあります。

本展は2006年のフランスパリを皮切りに、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアなど世界10か国の主要都市を巡回して、すでに170万人以上の来場者を記録しており、日本では初開催となります。

「アフガニスタン流出文化財」を日本で見られる最後のチャンス

今回の日本開催では、流出文化財保護日本委員会が2001年から保護・保管してきた「アフガニスタン流出文化財」の中から、その一部が展示されます。

流出文化財保護日本委員会は、日本画家で前東京芸術大学学長であり、ユネスコ親善大使でもあった故平山郁夫氏主導のもとに発足しました。

戦時下にアフガニスタンから不法に国外に持ち出され、世界のブラックマーケットなどを通じて、最終的に日本にたどり着いた102点の文化財を、東京芸術大学および平山郁夫シルクロード美術館において保護・保管してきました。今回の展覧会ではその中から15点が展示されます。

主催者によれば、アフガニスタン流出文化財の102点は、すべてアフガニスタンに返還されることが決まっておりますので、これらの文化財を日本で見られるのは今回が最後となるということです。

特別展「黄金のアフガニスタン-守りぬかれたシルクロードの秘宝-」
〈九州展〉
会期 
2016年(平成28年)1月1日(金)から2月14日(土)まで
会場 九州国立博物館
問い合わせ 電話:050-5542-8600(ハローダイヤル)
〈東京展〉
会期 
2016年(平成28年)4月12日(火)から6月19日(土)まで
会場 東京国立博物館 表慶館
 

今回展示される「アフガニスタン流出文化財」のひとつ、火焔肩仏坐像


今回展示される「アフガニスタン流出文化財」のひとつ、壁画断片

 
 




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