アート

Posted on 2016-10-15
日本初の展覧会「クラーナハ展-500年後の誘惑」 ドイツルネサンスを代表する画家



ルカス・クラーナハ(父) 《ホロフェルネスの首を持つユディト》 1530年頃 ウィーン美術史美術館 ©KHM Museumsverband


教科書で目にする“マルティン・ルターの肖像”を描いた画家
2016年(平成28年)2016年10月15日(土)から2017年1月15日(日)まで、東京・上野の国立西洋美術館で、「クラーナハ展-500年後の誘惑」が開催中です。

ルカス・クラーナハ(父、1472~1553)は、ドイツルネサンスを代表する画家のひとりです。官能的な女性の裸体を描いたことで知られるとともに、マルティン・ルターをはじめとする同時代に生きた著名人の肖像画も数多く残しました。歴史の教科書で、クラーナハが描いた“マルティン・ルターの肖像”を目にした人も多いことでしょう。

しかし、これまで日本ではクラーナハの展覧会は開催されたことがなく、クラーナハの芸術をテーマにした書籍もごくわずかしかありません。

今回の「クラーナハ展-500年後の誘惑」は、ウィーン美術史美術館の特別協力のもと、東京の国立西洋美術館と大阪の国立国際美術館で開催されるもので、クラーナハの全貌に迫る、日本で初めての展覧会です。

ザクセン選帝候に仕えるとともに工房を経営
クラーナハは1505年頃にウィーンで画業を開始します。その後、当時の神聖ローマ帝国の政治的・文化的中心地のひとつ、ザクセン公国の宮廷画家として活動しました。

それとともに、クラーナハは時代に先駆けて大型の絵画工房を開設し、膨大な絵画制作の依頼を受注。流行の主題をさまざまにアレンジして描くことで、新たなマーケットの期待に応え、事業家としても成功を収めました。

その成功の要因としては、まず彼が1510年頃に確立した宮廷的で流麗な様式が挙げられます。また、共同制作者たちが構図の複製や改変を行いやすくしたこと、蛇をモチーフとした印象深いサインを作品に入れることによって、言わば“商標”的機能を持たせました。

世界中から集められた作品で構成
今回の展覧会では、ウィーン美術史美術館の傑作《ホロフェルネスの首を持つユディト》、フランクフルトのシュテーデル美術館に所蔵されている代表作《ヴィーナス》、ブタペスト国立西洋美術館に収められている初期の重要作《聖カタリナの殉教》など、およそ40点あまりの厳選された絵画、そして多様な版画作品が出品されます。

さらに、クラーナハと同時代の優れた芸術家の作品、クラーナハの絵画に刺激され、新たな芸術を生み出したパブロ・ピカソ、森村泰昌、ジョン・カサリンといった近現代の作家の作品も展示されます。

ウィーン美術史美術館の所蔵作を中核とし、世界中から集められた作品で構成される今回のクラーナハ展は、恐らく日本では二度と実現され得ない規模であり、多くの美術愛好家たちが待ちこがれていた待望の回顧展です。

なお、本展は大阪で巡回開催される予定です。

クラーナハ展-500年後の誘惑
◆東京
会期
 2016年(平成28年)10月15日(土)から2017年1月15日(日)まで
会場 国立西洋美術館
チケット 一般1600円(1400円)、大学生1200円(1000円)、高校生800円(600円)、中学生以下無料
※( )内は前売および20名以上の団体料金
※前売券の販売期間:2016年7月15日(金)から10月14日(金)まで

◆大阪
会期
 2017年(平成29年)1月28日(土)から4月16日(日)まで
会場 国立国際美術館

ルカス・クラーナハ(父) 《不釣合いなカップル》 1530-1540年頃
ウィーン美術史美術館 ©KHM Museumsverband

ルカス・クラーナハ(父) 《アダムとイヴ》 1537年 ウィーン美術史美術館 ©KHM Museumsverband

ルカス・クラーナハ(父)《マルティン・ルターの肖像》 1525年 ブリストル市美術館 © Bristol Museums,Galleries&Archives

ルカス・クラーナハ(父) 《泉のニンフ》 1537年以降 ワシントン・ナショナル・ギャラリー © Courtesy National Gallery of Art,Washington

以下は10月14日に行われたプレス内覧会で撮影した会場のもようです。




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締め切りは、2016年(平成28年)10月14日24時です。

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