アート / クリエイティブ

Posted on 2016-06-17
ICC「オープン・スペース 2016 メディア・コンシャス」展 メディアアートを体感





藤井直敬+GRINDER-MAN+evala《The Mirror》2015年
Photo: Koki Nagahama (c) Getty Images


会期は2016年5月28日から2017年3月12日まで
東京・初台にあるNTTインターコミュニケーション・センター(ICC)は常設展示内容を大幅に入れ替え、2016年(平成28年)5月28日から「オープン・スペース 2016 メディア・コンシャス」展を、2017年(平成29年)3月12日までの会期で開催中です。

ICCは、NTT東日本が運営する文化施設です。日本の電話事業100周年事業として、またNTTの文化・社会貢献活動の一環として、1991年からプレ活動を開始し、1997年にオープンしました。コンピュータをはじめとしたさまざまな先端メディアテクノロジーを使用したアート作品「メディアアート」を中心に展示活動を行っています。

現在開催中の「オープン・スペース 2016 メディア・コンシャス」展の会場には、メディアアートの代表作や新作などが展示されています。展示作品の中から、いくつかを紹介しましょう。


《The Mirror》2015年
藤井直敬+GRINDER-MAN+evala

自己と身体のつながりをテーマに、鏡をモチーフにした没入体験型作品。ヘッドマウントディスプレイとヘッドフォンを装着した1名の体験者は、「こころ」と「からだ」が乖離する約8分間を体験します。本作の基幹技術であるSRシステム(Substitutional Reality System:代替現実システム)は、理化学研究所脳科学総合研究センター適応知性研究チームにより開発されました。従来のVRやARの「仮想を現実に近づける」志向とは異なり、過去を現在と地続きのものとして挿入することで、体験者の経験する主観的な「現実」そのものに影響を与えます。

「ランデヴー」《still life》新作
藤本由紀夫
 
藤本由紀夫は「聴く」ことを創造的な行為として作品にするアーティストです。音を発見し、それによって驚きや楽しみを与える作品は、世界で評価されています。そこには音を発するメディア、音が記録されるメディア、といったメディアへの関心が強くあり、メディアへの深い洞察があります。藤本の、これまでに制作された、音に限らないさまざまなメディア・テクノロジーをモチーフにした作品を網羅したミニチュア個展「ランデヴー」を展開します。また、無響室では新作《still life》を展示します。

《ポートレイト・オン・ザ・フライ》2015年
クリスタ・ソムラー&ロラン・ミニョノー
 
モニターの前に立つと、画面の中の数千匹のハエの群れが観客の顔の特徴を検出し、肖像画を形作ります。観客が少しでも動くとハエが飛び去ってしまうため、顔のように見えていた状態は定着することなく、ポーズをつけようとしたそばから霧散してしまいます。現在の自撮り文化のはかなさ、また、現代のデジタル・メディアの移り変わりの早さや脆弱性に言及した作品です。


ほかにも、メディアアートの歴史的作品や教育機関による研究成果としての作品なども展示されています。メディアアート作品を楽しむだけではなくて、その背景にある、現代の多様化したメディアやコミュニケーションのあり方などについても考えるきっかけとなることを目指しています。

入場料は無料。会期中はレクチャーやトークイベントなども開催される予定。毎月第三日曜日には、学芸スタッフによる作品解説ツアーも実施される予定になっています。メディアアートに関心があるものの、どう接していいかよく分からない人は、作品解説ツアーに参加して、疑問点などを学芸スタッフに聞いてみると、作品をより一層楽しめるようになることでしょう。

オープン・スペース 2016 メディア・コンシャス
会期
 2016年(平成28年)5月28日(土)から2017年(平成29年)3月12日(日)まで 入場無料
会場 NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)

藤本由紀夫《still life》2016年
写真提供:NTTインターコミュ二ケーション・センター [ICC]



クリスタ・ソムラー&ロラン・ミニョノー《ポートレイト・オン・ザ・フライ—インタラクティヴ》2015年




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