アート

Posted on 2016-09-28
「驚きの明治工藝」展 自在置物の超絶技巧に驚く





 

《自在龍》 宗義


驚くべき表現や技術を紹介
2016年(平成28年)9月7日(水)から10月30日(日)まで、東京・上野公園の東京藝術大学大学美術館で「驚きの明治工藝」展が開催されています。

明治時代を中心とした日本の工芸作品は、細密、写実的な表現で近年人気が高まっています。今回の「驚きの明治工藝」展は、明治時代の工芸作品を中心に、そのもととなった江戸時代後期から明治時代の影響が及んだ昭和初期までの作品を展示し、その驚くべき表現や技術を紹介します。

日本では彫刻をはじめとした立体的な造形は仏像が中心であったため、理想とする姿を具現化する傾向が長く続きました。しかし、江戸時代になると、工芸の世界では動物や植物の姿を写実的に捉え、それを再現する作品が見られるようになります。特に鍛金や鋳金の金工では、もともと立体的な作品を作っていたため、そうした表現を行いやすかったのでしょう。

そのひとつに自在置物があります。鉄や銅などで龍、蛇、伊勢海老などを写実的に作り、しかもそれらの動物の胴や手足などを動かせる機能までをも再現した置物です。これらの置物は江戸時代には甲冑を作る職人によって最初に作られましたが、明治になると主に輸出を目的に制作されるようになりました。

台湾「宋培安コレクション」
「驚きの明治工藝」展には約130件もの名品を展示しますが、こららの作品はすべて台湾の「宋培安コレクション」からのものです。宋培安氏は漢方の薬剤師で、健康薬品の販売や生命科学の講座を開設しています。「宋培安コレクション」は、台湾における最も大規模な日本工芸コクレクションで、収蔵品は3000点にも及びます。

コレクションの一部が2011年に台北で開催された「アジア太平洋伝統芸術節特展」で公開されたことにより、初めて一般の人たちの知るところとなりました。宋培安コレクションには、現在の日本ではあまり見ることがなくなった自在置物やビロード友禅なども含まれています。

「驚きの明治工藝」展
会期
 2016年(平成28年)9月7日(水)から10月30日(日)まで
※会期中、一部作品の展示替えあり
会場 東京藝術大学大学美術館
観覧料 一般1300円(1100円)、大・高生800円(600円)、中学生以下無料
※カッコ内は20人以上の団体料金

《自在蛇》 宗義

《自在蟹》

《狸置物》 大島如雲




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開催を記念して、「驚きの明治工藝」展の招待券を、Media & Communication読者の5組10名様にプレゼントいたします。

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締め切りは、2016年(平成28年)10月2日24時です。

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