アート

Posted on 2017-02-28
「シャセリオー展」 フランス・ロマン主義の異才 作品に漂うエキゾティスム





ロマン主義~象徴主義~オリエンタリスム
2017年(平成29年)2月28日(火)から5月28日(日)まで、東京・上野の国立西洋美術館で「シャセリオー展―19世紀フランス・ロマン主義の異才」が開催中です。

本展覧会は同美術館とルーヴル美術館が学術交流を通じて長年温めてきた企画で、フランス・ロマン主義の異才テオドール・シャセリオー(1819-1856)の芸術を日本で初めて本格的に紹介するものです。

ルーヴル美術館所蔵品を中心に、絵画約40点、水彩・素描約30点、版画約10点、写真や資料などによってシャセリオーの画業全体を紹介するとともに、師や仲間、そしてこの画家から決定的な影響を受けたギュスターヴ・モローやピュヴィス・ド・シャヴァンヌらの作品約20点もあわせて展示され、ロマン主義から象徴主義への展開、そしてオリエンタリスムの系譜のなかでその芸術の意義を再考します。

フランスでもその作品をまとめて見る機会が少ないシャセリオーの作品世界に触れる絶好の機会です。

メランコリックな情熱と抒情
10代の初めに師アングルに入門を許された早熟の天才ですが、ロマン主義の潮流の中でしだいにアングルの古典主義を離れ、独特のメランコリックな情熱と抒情を湛えた作品世界を作り上げていきました。

シャセリオーはアルジェリアを旅して、その地の人々や風物を色彩豊かに描いたため、オリエンタリスム(東方趣味)の画家にも数えられています。

しかし、カリブ海のスペインの旧植民地に生まれ、父親不在の寂しさや師との芸術的葛藤を抱えつつ、独自の芸術の道を模索した彼自身が内面に異邦的(エキゾティック)なるものを持っていたと言えます。

神話や聖書、シェイクスピア文学の一場面、東方主題、人々の肖像など、いずれの作品にも漂う「エキゾティスム」こそがシャセリオー芸術の本質であるでしょう。


シャセリオー展―19世紀フランス・ロマン主義の異才
会期 2017年(平成29年)2月28日(火)から5月28日(日)まで、
会場 国立西洋美術館 企画展示室
観覧料金 一般1600円(1400円)、大学生1200円(1000円)、高校生800円(600円)、中学生以下無料
※( )内は20人以上の団体料金


掲載写真は、2月27日に行われたプレス内覧会で撮影したものです。






[Photo:Media &Communication編集部 蓬田修一 宮川由紀子]


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