アート / 建築

Posted on 2018-12-14
国立西洋美術館開館60周年記念「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ-ピュリスムの時代」造形思考の原点を振り返る




シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエ)《多数のオブジェのある静物》1923年 油彩、カンヴァス 114×146cm パリ、ル・コルビュジエ財団 ©FLC/ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2018 B0365 


ル・コルビュジエが設計した美術館の中で彼の作品を展示
2019年(平成31年)2月19日(火)から5月19日(日)まで、東京・上野の国立西洋美術館で、国立西洋美術館開館60周年記念「ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代」が開催されます。

20世紀建築の巨匠ル・コルビュジエ(1887年(明治20年)~1965年(昭和40年))が設計した国立西洋美術館本館は、2016年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。

開館60周年を記念して開催される本展は、若きシャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエの本名)が故郷のスイスを離れ、芸術の中心地パリで「ピュリスム(純粋主義)」の運動を推進した時代に焦点をあて、絵画、建築、都市計画、出版、インテリア・デザインなど多方面にわたった約10年間の活動を振り返ります。

第一次大戦の終結直後の1918年(大正7年)末、ジャンヌレと画家アメデ・オザンファン(1886年(明治19年)~1966年(昭和41年))は、機械文明の進歩に対応した「構築と総合」の芸術を唱えるピュリスムの運動を始めました。

そして、絵画制作に取り組みながら新しい建築の創造をめざしたジャンヌレは、1920年代パリの美術界の先端を行く芸術家たちとの交流から大きな糧を得て、近代建築の旗手「ル・コルビュジエ」へと生まれ変わります。

本展覧会は、ル・コルビュジエの設計した美術館の中に、彼および同時代の作家たちの美術作品約100点、さらに建築模型、出版物、映像など多数の資料を加えて構成されるものです。

ル・コルビュジエが世に出た時代の精神を、彼自身が作り出した世界遺産建築の中で体感できる、またとない機会です。

出品作家は次のとおりです。

シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ(ル・コルビュジエ)
アメデ・オザンファン
パブロ・ピカソ
ジョルジュ・ブラック
フェルナン・レジェ
フアン・グリス
アンリ・ローランス
ジャック・リプシッツ


見どころ

1.ピュリスムの画家ジャンヌレ -「ル・コルビュジエ」誕生の前夜

ピュリスム(純粋主義)の運動は1918年(大正7年)末、第一次大戦が終わったばかりのパリで、ジャンヌレとオザンファンが共同で開いた絵画展によって始まりました。

彼らは、近代生活を支える科学が法則に基づくのと同様に、芸術にも普遍的な規則がなくてはならないと主張し、比例と幾何学によって明快な構成を作りあげるピュリスム絵画を二人三脚で追求しました。

さらに、彼らは1920年(大正9年)に雑誌『エスプリ・ヌーヴォー(新精神)』を創刊し、機械文明の進歩に対応した「構築と総合」の理念を、芸術と生活のあらゆる分野に浸透させることを訴えました。

ジャンヌレはこの雑誌に「ル・コルビュジエ」のペンネームで建築論の連載を行い、1922年(大正11年)には従弟のピエール・ジャンヌレと共同の事務所を開いて、建築家ル・コルビュジエとして本格的に活動を始めます。

本展では、オザンファンとの密接な協力関係によるピュリスム絵画の展開をたどり、ル・コルビュジエの造形思考の原点を振り返ります。


2.キュビスムとの共演 -ル・コルビュジエが生きた1920年代パリの美術界
ピュリスム運動の舞台となった第一次大戦後のパリの美術界では、1910年代初めに注目を浴びたキュビスム(立体派)が第二の隆盛期を迎えていました。

キュビスムの絵画は描かれる対象の形を解体して、20世紀初頭の美術に革新をもたらしましたが、オザンファンとジャンヌレは当初、彼らよりも年長の芸術家たちが生み出したキュビスムを「(大戦前の)混乱した時代の混乱した芸術」と批判して、彼ら自身の先端的な立場を際立たせました。

しかし、数年後にはキュビスムの芸術家たちの業績を認め、ピュリスムの先駆者に位置づけるようになります。

第一次大戦後のキュビスムを代表するパブロ・ピカソ、ジョルジュ・ブラック、フェルナン・レジェ、フアン・グリスの絵画と、ジャック・リプシッツ、アンリ・ローランスの彫刻により、ル・コルビュジエが多大な刺激を受けた1920年代パリの前衛美術界を再現します。


3.絵画から建築へ -総合芸術家ル・コルビュジエの多彩な活動
ル・コルビュジエが最初の著書『建築をめざして』(1923年(大正12年))に記した「家は住むための機械である」という言葉はあまりにも有名ですが、彼は決して機能が建築のすべてだと考えていたのではありません。

合理性・機能性を満たしたうえで、「詩的感動」を呼び起こす造形に達してこそ、建物は「建築」の名に値すると彼は主張しました。

そして建築を近代的な芸術に高めるという理想のもとで、建築と絵画・彫刻による総合的な芸術空間を作りあげました。

ピュリスムの時代を経てル・コルビュジエの思想は大きく発展し、絵画から建築、都市計画、インテリア・デザインまで、きわめて広い領域にわたって「近代の精神」の実現をめざす活動が繰り広げられます。

本展では、同時代の優れた芸術家やデザイナーとの協働によるル・コルビュジエの1920年代の広範な業績を紹介します。


国立西洋美術館開館60周年記念 ル・コルビュジエ 絵画から建築へ―ピュリスムの時代
会期
 2019年(平成31年)2月19日(火)から5月19日(日)まで
会場 国立西洋美術館 本館
観覧料 一般1600円(1400円)、大学生1200円(1000円)、高校生800円(600円)、中学生以下無料 
※(  )内は20人以上の団体および前売料金
※本展会期中、常設展は新館展示室のみ。そのため本館展示室を観覧するには、本展観覧券が必要となります。


パリ、ジャコブ通りの自宅におけるル・コルビュジエと《多数のオブジェのある静物》(部分)1923年 パリ、ル・コルビュジエ財団 ©FLC/ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2018 B0365 



ル・コルビュジエ 「エスプリ・ヌーヴォー館」(1925年) Musée des Arts Décoratifs, Paris ©MAD, Paris 



ル・コルビュジエ「サヴォワ邸」(1928-31年) 






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締め切りは、2019年(平成31年)2月18日24時です。


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