アート

Posted on 2019-01-23
【レビュー】「新・北斎展 HOKUSAI UPDATED」 自らを変革し続けた北斎の全貌


 


北斎の没後170年に東京で開催
2019年(平成31年)1月17日(木)から3月24日(日)まで東京・六本木の森アーツセンターギャラリーで「新・北斎展 HOKUSAI UPDATED」が開催中だ。

北斎の没後170年にあたる2019年に、20歳のデビュー作から90歳の最晩年の作品まで、約480件(会期中展示替えあり)が集まっている。

これほどの大規模かつ網羅的な北斎展が東京で開催されのは十数年ぶりだ。

展示は、北斎の画号によって、以下の6期に分けて構成している。

1. 春朗期ーデビュー期の多彩な作品
The Shunro Period: Divers Works from His Debut Period
2. 宗理期ー宗理様式の展開
The Sori Period: Developing the Sori Style
3. 葛飾北斎期ー読本挿絵への傾注
The Katsushika Hokusai Period: Illustrating Ymihon 
4. 戴斗期ー『北斎漫画』の誕生
The Taito Period: The Birth of Sketches by Hokusai (Hokusai Manga)
5. 為一期ー北斎を象徴する時代 
The Iitsu Period: The Quintessential Hokusai
6. 画狂老人卍期ーさらなる画技への希求 
The Gakyo-rojin Manji Period: For Ever-Advancing Artistry

本展覧会の監修者、北斎研究者である永田生慈氏は、この展覧会を見ることなく、2018年(平成30年)に帰らぬ人となった。

永田氏の北斎コレクションは2000件を超える。会場には、氏のコレクションからも多数出品されている。

氏の遺志により、この展覧会のあとは島根県のみで公開されることになっているため、“永田コレクション”を東京で見る最後の機会でもある。

北斎は約七十年の画業において、常に新たな絵画の創造に挑戦し続け、画号や画風も大胆に変え、自らをアップデートし続けた。

北斎は画号を30回変えた。画号や画風だけでなく、生涯に93回転居をしたことも有名だ。

89歳のときには、90歳で画風を改め、100歳以降は絵画の世界の改革を目指すと表明していた。

しかし、1849年(嘉永2年)4月、遂に息を引き取る。黒船が来るのは、北斎が亡くなってから4年後のことだった。

今回の展覧会は、北斎の生涯を知るには絶好の機会だと言えよう。

新・北斎展 HOKUSAI UPDATED
会期
 2019年(平成31年)1月17日(木)から3月24日(日)まで ※会期中、展示替えがあります
会場 森アーツセンターギャラリー
入館料 一般1600円(1400円)、高大生1300円(1100円)、小中学生600円(500円)
※(  )内は15人以上の団体料金(添乗員は1人まで無料)

※掲載画像は1月16日に行われたプレス内覧会で撮影したものです。

 

 

 

 

 

 

 

 




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