アート / コラム

Posted on 2025-02-22
冬の絵画 アルフレッド・シスレー《ルーヴシエンヌの雪》1878年


シスレーの青年時代

アルフレッド・シスレーは1839年にフランス・パリで生まれた。

両親はイギリス人であり、家は裕福な商人であった。

シスレーは若い頃にイギリスへ渡り、商業の勉強をするが、芸術への情熱が勝り、1862年にパリへ戻ってシャルル・グレールのアトリエに入門した。

ここで後に印象派の巨匠となるクロード・モネやピエール=オーギュスト・ルノワールらと出会う。

印象派への参加

シスレーは、他の印象派画家と同様に、サロンでの成功を収めることができなかった(サロンに入選したこともあったが評価は低かった)。

印象派展に参加し、作品を出品し続けた。

シスレーの作品は、フランスの田園風景を主な題材としている。

モネと似たスタイルを持ちながらも、より穏やかな雰囲気を醸し出しているのが特徴だ。

経済的困難

シスレーは生涯を通じて経済的困窮に苦しんだ。

父親の破産により経済的支援を失い、画業のみで生計を立てなければならなくなったが、作品は評価されず、暮らしは大変であった。

ほかの印象派の画家たちは、画風をそれぞれに変化させていったが、彼は自らのスタイルを貫き、自然の光と空気を捉えた美しい風景画を描き続けた。

晩年

1899年、シスレーはガンを患い、1880年代に移住したモレ=シュル=ロワン(セーヌ川の支流沿いにある町)でその生涯を閉じた。

人生の最後まで印象派の画風を守り、現在ではもっとも印象派らしい画家として知られている。

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