2010年7月8日から10日まで、東京ビッグサイトで開催されていた「デジタルパブリッシングフェア」に行ってきました。
i-Padの人気、i-Phoneやアンドロイド携帯電話といった本格スマートフォンの登場。
こうしたモバイルデバイスは電子書籍の新たな閲覧ツールとして注目され、会場には多くの人が訪れていました。
電子書籍ビジネスかかっている期待の大きさを感じました。
凸版印刷はコンテンツのマルチユースを提案していました。
ただ印刷して紙媒体で出すだけより、Web向け、ケータイ向けというように、いろいろな形式で提供したほうが、読者にとっては利用価値が高まりそうです。
一方、大日本印刷は電子書籍時代の書店のあり方を追求しているのが興味深かったです。
モリサワはIn-designで作った書籍データから、i-phone向けコンテンツが作成できるサービスを提供しています。
書体や行間を読者が変えることができるのが特徴です。
セルシス/ボイジャーのブースではケータイコンテンツ作成システムを見ました。
主に漫画を電子書籍化する際のサービスです。
コマの見せ方パターンや大きさも指示することができ、バイブレーションを効果として使うこともできます。
ケータイのマンガコンテンツ表現力は豊かです。
なんといっても、今回最も注目を集めたのはグーグルでしょう。
グーグルは「グーグルブック」という本の全文検索サービスを行っていますが、今夏に米国で「Googleエディション」という電子書籍販売サービスを開始します。
本を送ればGoogleが無料で電子化してくれ、しかも電子書籍の値段も出版社が自由に決められるようです。
電子書籍というメディアが普及すれば、本を何冊も持って移動することがなくなったり、古い本が簡単に手に入るようになったりするらしいですが、どうでしょうか?
本当の便利さ、メリットを早く体験してみたいですね。
デジタル・パブリッシングフェア
(TEXT/宮川由紀子 PHOTO/よも修一)