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Posted on 2013-06-13
日本展示会協会(日展協)「第46回通常総会」開催


総会後の懇親会であいさつする日本展示会協会の石積忠夫会長


Editor:蓬田(よも)修一

日本展示会協会(日展協)は2013年5月28日、東京ビッグサイトにおいて、「第46回通常総会」と総会懇親会を開催しました。

日展協は、大規模かつ国際的な展示会を開催する企業・団体で構成される業界団体です。会員は、「主催者」「展示会場」「支援企業」の3 つに大別されます。

「主催者」は東京モーターショーを開催する日本自動車工業会などの業界団体、日経新聞社などの新聞社、リード エグジビション ジャパンなど民間の主催会社です。

「展示会場」は東京ビッグサイトや幕張メッセなどの巨大会場をはじめ、日本各地にある中小会場も会員です。

「支援企業」は装飾会社やホテルなど、さまざまなサービス企業です。

総会では、協会の法人化(一般社団法人)、平成25年度・26年度の役員選任など6つの議案が審議され、すべて会員の了承を得ました。

日展協の会長には、民間の展示会主催会社であるリード エグジビション ジャパン社長の石積忠夫氏が引き続き就任しました。

総会の後、開催された懇親会には、過去最多の343名が参加しました。2009年は156名でしたが、2010年には254名、2011年は298名、2012年は331名となり、4年連続で参加者数の記録を更新しています。

懇親会における石積会長の挨拶を、以下に紹介します。

今回が3度目の会長就任ですが、今回は引き受けるにあたって少し迷いました。その理由は「新しい方に会長をやっていただくことが、日展協を活性化させ、業界の発展につながる」というのが私の持論だったからです。

しかし、多くの方々から「今までやってきたことをもう少し続けて欲しい。展示会大国日本をスピードアップして実現してほしい」という期待と、叱咤激励の声を頂きました。

それに対して「私が今日あるのは展示会産業のお陰だ。業界の多くの方が望んでいることなら喜んで引き受けるしかない。そして引き受けたからには、今まで以上に全力投球しよう」と覚悟し、引受けた次第です。

日本の展示会産業には、数えきれないくらい様々な課題がございますが、本日は自分の足元すなわち日展協の組織をどのように充実させるかに絞って、私の考えを述べてみたいと存じます。

実は私が初めて会長を引き受けた4年前は、全体に積極的な雰囲気に欠け、役職をお願いしても遠慮される方が多く、暗たんたる思いに駆られました。

しかし、今紹介したように、この4年間で空気が大きく変わり、役職に就いて、日展協の発展に貢献しよう、日展協を何とか盛り上げてやろう、という方が本当に多くなりました。

11個の委員会は全て重要であり、かつ充実していると自負しておりますが、4つだけ特筆すべきことを紹介したいと存じます。

1 事業推進委員会
日展協は45年間の歴史を経てこの度社団法人になり、今後大幅に活動を強化するため、資金が必要になります。そのため私どもは展示会やイベントなどの事業を行ってまいりますが、この責任の重い仕事をメサゴの梶原さん、スーパーマーケット協会の島原さん、ICSの小島さんが文字通り「2つ返事」で引き受けてくれました。

2 女性の活躍 推進委員会
今まで、日本の展示会産業の中でも、そして日展協の中でも女性の活躍が目立っておらず、これが日展協の活性化を阻害しているのではないかと考えていました。

この委員会が「女性がもっと積極的に参加し、活躍できるようになるためのきっかけ」になればと願っています。この新しい試みにインクグロウの野田さん、MICEジャパンの森口さんはじめすでに多くの方が賛同され、動き始めていると聞いており、今後楽しみにしております。

3 入会促進委員会
今回、自ら進んで理事になられたモーターショーの菅野さんは、2つ返事でこの委員会を引き受け、「日展協を発展させるためには、もっと多くの主催者に入会してもらうことが必要だ。その為に全力を尽くす」 とキッパリ言ってくれました。

もっと深く感動したことは、東京ビッグサイトの小林部長が副委員長を、幕張メッセの児玉部長が委員を引き受けてくれたことです。日展協の会員はこの4年間大幅に増えましたが、会場の協力によって今後は新たに主催者の入会が激増するのではないかと楽しみにしております。

4 統計・標準化委員会
ICSの松井さんが「認証制度」をもっと広めるために、自ら「統計・標準化委員会」の委員長続投を決意してくれたことに敬意を表します。

せっかく経産省が作ってくださった貴重な制度を我々日展協会員は大切にし、もっと積極的に参加しなければならないと考えます。

以上の他、すべての委員会の皆様に感謝申し上げます。会員の皆様には是非とも積極的に委員になって頂き、活動して頂ければと思います。                  

私は、今後も皆様と一緒になって声を大にし、「展示会産業が日本経済を復活させる」と言い続け、同時に「この重要な業界を拡大するためには、まず展示会場の拡大を!」と訴え続けていくことを決意しております。どうか皆様からの絶大なる御支援、御協力を心からお願い申し上げます。

また、経済産業省 商務情報政策局 審議官・今林顯一氏および、観光庁 次長・志村格氏も祝辞を述べました。その要旨を紹介しましょう。

◎経済産業省 商務情報政策局 審議官・今林顯一氏

私ども政府は、現在、成長戦略の取りまとめにかかっておりますが、一番大事なのは意欲と実行力です。

成長戦略でカギになるのが「クールジャパン」です。クールジャパンというと、海外に出かけていく事ばかり喧伝されていますが、むしろ海外の方に来ていただき、出入りで稼ぐ、という事が重要です。

すなわち海外のビジネス客の招致が戦略の目玉になっており、展示会の役割は一層大きくなると感じております。

経済産業省 商務情報政策局 審議官・今林顯一氏

◎観光庁 次長 志村格氏

観光庁は経産省と一緒になり、成長戦略におけるMICE(Meeting、Incentive、Convention、Exhibition)の重要性を上げる努力をしています。それとともに具体的な実行策ということで、MICEの誘致や開催についての支援を今年から始めようと思っています。

展示会を含むMICE は、経済にとっても、ネットワークを拡げることにとっても、ナレッジの集積にとってもいいことであり、国にとって大変重要な戦略になりつつあると思っています。

観光庁 次長 志村格氏

総会の後に開かれた懇親会のもよう。過去最多の343名が参加した。


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