アート

Posted on 2010-08-09
証券会社とアートのコラボレーション! マネックス証券「ART IN THE OFFICE」


Writer:蓬田(よも)修一

マネックス証券は、社会文化活動の一環として、「ART IN THE OFFICE」プログラムを2008年から実施しています。
このプログラムは、コンテンポラリーアート分野で活躍する新進アーティストを一般公募して、1名を選出。
制作費(10万円)と賞金(20万円)を授与するとともに、マネックス証券オフィス内のプレス・ルーム(取材対応用会議室)の壁面を、作品発表の場として提供するものです。

今年は、昨年の倍以上にあたる108名のアーティストが応募参加しました。
その中から選ばれたのは中田周作氏の「1000s」(サウザンズ)という作品です。
生活する人々の写真をモチーフにした様々なスケールのドローイングが、漆黒の背景に描かれています。

中田氏は作品の展示場所であるマネックスのプレスルームに「通勤」し、制作を行いました。
(車内が混み合う通勤電車に乗ったのは、初めての体験だったそうです)
作品は写真などをもとにしてドローイングを描き起こし、彩色したものをシールとして出力、壁面に貼って完成させました。

 

マネックス証券・代表取締役の松本大氏は、今は上場企業がアート作品を購入・所有することに対して、監査の目が厳しくなり難しくなっていると言います。
しかしこの「ART IN THE OFFICE」は、賞金(20万円)と制作費(10万円)を費用として計上できることなどから、上場企業がアートに支援することが容易になりました。
作品はプレスルーム(取材対応会議室)の壁面に設置されていますので、取材を受けたときの掲載記事にも、取材者の背景などに作品が露出することになり、アーティストにとっても大きなメリットとなります。
(下の写真は、2010年8月4日に行われたオープニングレセプションで挨拶する松本大氏(左)と、アーティストの中田周作氏)

マネックス証券の「ART IN THE OFFICE」プログラムは、企業とアートをつなぐ新しい試みとして、今後も注目していきたいです。

<中田周作(なかた しゅうさく)氏プロフィール>
1979年長崎県生まれ、東京在住。
2006年武蔵野美術大学修士課程美術専攻彫刻コース修了、2007年イメージフォーラム付属映像研究所アニメーションコース修了。
彫刻、ドローイング、アニメーションを主軸に置いたインスタレーションを展開している。

<ART IN THE OFFICE 2010 概要>
主催: マネックス証券株式会社
企画協力: 特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/エイト]
展示場所: マネックス本社内プレスルーム(東京丸の内)
展示期間: 2010年6月から2011年5月まで(予定)(原則として一般には非公開)
支援内容: 賞金20万円・制作費10万円

昨年の「ART IN THE OFFICE 2009」記事

(TEXT PHOTO/よも修一)


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