公共施設や駅前などでよく見かける彫刻。
前衛的な作品も時々見かけますが、多くは人間の姿をした彫刻です。
そうした作品を見るたびに、「この作品のどこが優れているんだろう?」と、シンプルな疑問を抱いてきました。
言い換えれば、作品との「接し方」がわからなかったんですね。
そんな悩みを解消させてくれたのが、日彫展(国立新美術館 2009年6月24日〜7月日)。
作品を説明していただいた彫刻家の先生いわく、「作家は人の姿をとおして、自分の想いを伝えてる」。
なるほど〜。
改めて作品をひとつひとつ見てみると、「この作家は、こんな想いを伝えたいんだなあ」というのが、感じられてきます。
それでも、中には作家さんの伝えたいことがわからない作品もあります
やっぱり彫刻は難しいと感じていたら、「作家が作品で何を伝えようとしているのかは、わたしたちにもよくわかりません」と先生のお言葉。
先生にもわからないんじゃ、しろうとに分からないのは当然だよね。
先生のその言葉を聞いたら、構えることなく作品に接することができるようになりました。
感じたままを素直に心に刻めばいいのです。
彫刻が一気に身近になった展覧会でした。
(TEXT/YOMO, MIYAKAWA)
不況などで先の見えない毎日を送る人が多いなか、「励ましになれば」と、この作品をつくった加山総子氏は話します。
そう、この作品のテーマは「不安」。
不安について考えたとき、思い起こされたのは中学生のころの気持ちだといいます。
そこで、思春期の揺れ動く心を持った中学生の男女がモチーフになりました。
彼らが見ているのは虹。
雨は、必ず止む。
「素直な気持ちを忘れず、虹という希望を見失わずにいたい」と、作家の加山さんは話していました。
TITLE: 虹 -not alone-
ARTIST: 加山総子
(TEXT/MIYAKAWA)
異様に細長い女性の姿です。
その細長さが、この女性の存在感を強めます。
この作品のように、両手がない像をときどき見ます。
作家の石田陽介氏は「両手をつけないことで、胴体部分を強くみせたかった」という意味のことを話していました。
手(腕)は、とても豊かな表情を作り上げます。
表情性豊かな腕がないことで、よけいに想像力が働き、胴体部分の印象が強くなります。
近くで見ると、血管のような細い線がたくさん描かれています。
赤色や青色の線で、まるで動脈と静脈です。
色鉛筆で書き込んでいったものです。
足をしっかり大地につけていないから、不安定な印象も受けるのですが、同時に、「existence」(=存在)というタイトルのように、存在感をしっかりと出している作品です。
TITLE: existence
ARTIST: 石田陽介
(TEXT/YOMO)
ふんわり浮かぶ雲にちょこんと乗った少女。
いわさきちひろさんの絵みたいです。
メルヘンチックで、ソフトなイメージ。
石膏を着色して、肌のハリや雲、服のふんわり感を出しました。
彫刻の色の表現技術は深いですね。
TITLE: 風の子−夏
ARTIST: 堀内有子
(TEXT/MIYAKAWA)
わかりやすい!
タイトルも決まってます。
うちの近所も月曜日は生ゴミの日ですから。
人間の姿がモチーフになっている作品がほとんどのこの展覧会で、この作品は強烈な異彩を放っていました。
素材はFRP(モーターボートなどに使う材料)。
それを黒く塗って、あくまでリアルに仕上げたところが面白いです。
路上に置いていたずらしてみたくなりますね。
でも、都会でゴミあさりをせざるを得なくなったカラスのことを考えると、社会的に深い問題を訴えているのだなと感じます。
TITLE: 月曜日
ARTIST: 東 耕平
(TEXT,PHOTO/MIYAKAWA)
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