アート / オピニオン
Posted on 2026-01-15
日本の博物館・美術館も二重価格導入を検討
2026/1/25
M&C編集部・蓬田修一
文化庁は外国人観光客を対象に、博物館入館料の二重価格導入を検討している。
対象となるのは、以下の全国11か所の国立博物館・美術館。
東京国立博物館
京都国立博物館
奈良国立博物館
九州国立博物館
国立科学博物館
東京国立近代美術館
京都国立近代美術館
国立映画アーカイブ
国立西洋美術館
国立新美術館
二重価格を導入する背景には、外国語での展示パネルや音声ガイドの提供にかかるコストがある。
市立などの公共施設では、市民と他市からの来館者で二重価格を設定するのはよくある。
税金を負担している人と負担していない人とで価格差をつけることに対して、多くの人は納得しているだろう。
外国の例をみると、二重価格は割と広く行われている。
パリのルーブル美術館の入館料は4,000円だったが、2026年1月14日より欧州経済領域(EEA)居住者は据え置き4,000円、EEA以外からの入館料は5,900円に値上げした。
増収分は美術館の老朽化対策などに充てる。
ニューヨークのメトロポリタン美術館は、ニューヨーク在住者は任意の金額、外国人は4,800円だ。
インドのタージマハルは国民は100円だが外国人は2,100円、アンコールワットは国民は無料だが外国人は5,900円となっている。
(上記の金額は日本円にした場合の概算)
日本の国立博物館の多くは、入館料収入、国からの交付金、寄付金で運営されている。
今回導入が検討されている11館のうち8館は、運営費の半分以上を国からの交付金で賄っている。
財務省は入館料収入だけで運営を賄う場合の料金を試算した。
東京国立博物館(現状、常設展1,000円)
・一般:1,300円
・外国人観光客:3,100円
東京国立近代美術館(現状、常設展500円)
・一般:1,500円
・インバウンド客:4,000円
文化庁はこの試算を検討材料のひとつにするという。
納税している日本国民と納税していない外国人観光客との間で価格差を付けるのは合理的だといえよう。
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