アート

Posted on 2015-05-08
カネカの有機EL照明パネル、特別展「鳥獣戯画-京都 高山寺の至宝-」(東京展)の展示照明に



カネカの有機EL照明パネルが採用されている特別展「鳥獣戯画-京都 高山寺の至宝-」の展示ケース。面で発光するので展示作品を柔らかく照らすことができるという。


[Text/蓬田修一]
東京国立博物館で開催中の特別展「鳥獣戯画-京都 高山寺の至宝-」(会期:2015年4月28日~6月7日)。同展に出品されている国宝「鳥獣人物戯画」全4巻をご覧になった方は、作品がとても見やすいのを感じたのではないだろうか。

その大きな理由のひとつが作品を照らす照明にある。今回、国宝「鳥獣人物戯画」全4巻の展示に使われているのは、カネカが鳥獣戯画展・東京展のために開発した有機EL照明パネルだ。

同社の有機ELパネルが採用された理由は以下の点が挙げられる。まず、光が点や線ではなく面で発するため、展示作品を柔らかく照らすことができ、自然光に近い照明演出が可能なこと。また、パネルが薄くて取り扱いやすく、発光にともなう熱も極めて少ないので、作品の近くに設置できるという点だ。

さらに、作品と照明とを近づけて設置した場合、通常は照明に近い部分が明るく、遠い部分は暗くなるという光量の差が問題となるが、有機EL照明パネルは面で柔らかく発光するため、この明暗の差を他の照明機材よりも抑えられるのがメリットだ。しかも、紫外線や赤外線の発生がなく、保存科学の観点から「国宝」を照らす照明として適している。

カネカでは、今後もあらゆる美術作品の展示照明に自社の有機EL照明パネルが活用できるよう事業を展開していく考えだ。




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