アート / 歴史

Posted on 2018-12-15
【レビュー】「神々のやどる器-中国青銅器の文様-」 古代の精神世界を探求


 


中国青銅器の文様に焦点
泉屋博古館分館(東京・六本木)で「神々のやどる器-中国青銅器の文様-」が開催中です。

中国青銅器は、中華文明を代表する存在です。今から3500年以上前に誕生し、世界史上にもまれに見る複雑な造形へと発達した殷周青銅器は、後の時代の中国のみならず、日本の伝統的な金属工芸品にも多大な影響を与えています。

また、漢代以降に流行した銅鏡には、様々な神、仙人、獣が描かれ、そこに映し出された世界からは、古代の人々の思想を読み取ることができます。

今回の展覧会では、第1展示室に青銅器、第2会場に青銅鏡を展示し、古代中国の工人たちの卓越した技と、それによって表された古代の精神世界を探求します。

さらに、中国三国時代に作られた「三角縁四神四獣鏡(さんかくえんししんしじゅうきょう)」を含む「久津川車塚古墳出土鏡」(重要文化財)も展示され、こちらも大きな見どころです。

会場である泉屋博古館は、住友家が蒐集した美術品を保存、展示する美術館です。住友家から数々の美術品の寄贈を受け、現在、収蔵品は3000点を超えています。

なかでも、中国古銅器と鏡鑑は、中国以外では質量ともに最も充実したコレクションとして、世界的に高く評価されています。

泉屋博古館の名称は、江戸時代の住友の屋号「泉屋」と、900年前に中国で皇帝の命によって編纂された青銅器図録『博古図録』から取られています。

出品作品は以下のとおりです。

第1展示室
青銅器にあらわされた動物
虎卣(こゆう) 商後期
蛙蛇文盤(あだもんばん) 春秋前期
虎鴞兕觥(こきょうじこう) 商後期
鴟鴞尊(しきょうそん) 商後期
鴟鴞卣(しきょうゆう) 商後期
戈卣(かゆう) 商後期
鳥文卣(ちょうもんゆう) 西周中期
鳥文尊(ちょうもんそん) 西周中期
井季卣(せいきゆう) 西周中期
直文簋(ちょくもんき) 西周前期
鳥蓋瓠壺(ちょうがいここ) 戦国前期

饕餮文
鳥形蓋盉(ちょうけいがいか) 春秋前期
饕餮文觚(とうてつもんこ) 商中期
平底爵(へいていしゃく) 商中期
饕餮文爵(とうてつもんしゃく) 商後期
饕餮文瓿(とうてつもんほう) 商後期
饕餮文尊(とうてつもんそん) 商後期
饕餮文斝(とうてつもんか) 商後期
饕餮亀文壺(とうてつきもんこ) 商後期
三犠首尊(さんぎしゅそん) 商後期
三犠首尊(さんぎしゅそん) 商後期
三犠首亀文尊(さんぎしゅきもんそん) 商後期
犠首方尊(ぎしゅほうそん) 商後期
饕餮文瓿(とうてつもんほう) 商後期
方彝(ほうい) 西周前期
偁缶簋(しょうふき) 西周前期
饕餮文尊(とうてつもんそん) 西周前期

《特別展示》 「骨杯」と「骨柶」 黒川古文化研究所蔵(独立ケース)
骨饕餮文杯(骨杯①)(こつとうてつもんはい) 商後期
骨饕餮文杯(骨杯②)(こつとうてつもんはい) 商後期
骨饕餮文杯(骨杯③)(こつとうてつもんはい) 商後期
骨饕餮文杯(骨杯④)(こつとうてつもんはい) 商後期
骨饕餮文杯(骨杯⑤)(こつとうてつもんはい) 商後期
骨饕餮文杯(骨杯⑥)(こつとうてつもんはい) 商後期
骨夔龍文柶(骨柶①)(こつきりゅうもんし) 商後期
骨夔龍文柶(骨柶②)(こつきりゅうもんし) 商後期
骨夔龍文柶(骨柶③)(こつきりゅうもんし) 商後期
骨夔龍文柶(骨柶④)(こつきりゅうもんし) 商後期
骨夔龍文柶(骨柶⑤)(こつきりゅうもんし) 商後期

商周時代の龍
鬲父乙盉(れきふいつか) 西周前期
饕餮文有蓋瓿(とうてつもんゆうがいほう) 西周前期
斜格乳文簋(しゃかくにゅうもんき) 商後期
鈎連雷文瓿(こうれんらいもんほう) 商後期
日癸罍(にっきらい) 西周前期
直文方座簋(ちょくもんほうざき) 西周中期
螭文安(ちもんれい) 春秋中期
螭文三足匜(ちもんさんそくい) 春秋前期
雲文鬲(うんもんれき) 春秋中期
螭文甗(ちもんげん) 春秋中期
蟠螭文甑(ばんちもんそう) 戦国前期
楚公鐘(そこうしょう) 西周後期
蟠螭文鐘(ばんちもんしょう) 春秋後期
金錯螭文鐘(きんさくちもんしょう) 秦
金銀錯螭梁盉(きんぎんさくちりょうか) 戦国後期

青銅器の種類 ―酒器―
饕餮文爵(とうてつもんしゃく) 商後期
饕餮文觚(とうてつもんこ) 商後期
三角雲文巵(さんかくうんもんし) 戦国中後期
筒形卣(つつがたゆう) 商後期
父己尊(ふきそん) 商後期

青銅器の種類 ―食器―
饕餮文鼎(とうてつもんてい) 商後期
饕餮文甗(とうてつもんげん) 西周前期
蝉文俎(ぜんもんそ) 商後期
尹簋(いんき) 西周前期
円渦文敦(えんかもんたい) 戦国前期

青銅器の種類 ―楽器―
兮仲鐘(けいちゅうしょう) 西周後期
蟠螭文鉦(ばんちもんしょう) 戦国前期

第2展示室
青銅鏡にあらわされた龍
四螭文鏡(しちもんきょう) 戦国後期
双圏銘蟠螭文鏡(そうけんめいばんちもんきょう) 前漢前期
蟠螭樹木文鏡(ばんちじゅもくもんきょう) 前漢前期
虺龍文鏡(きりゅうもんきょう) 前漢後期
細線獣帯鏡(さいせんじゅうたいきょう) 前漢後期
盤龍鏡(ばんりゅうきょう) 後漢中期
雲龍八花鏡(うんりゅうはっかきょう) 盛唐

鳳凰
四鳳文鏡(しほうもんきょう) 戦国中期
鳳雲文鏡(ほううんもんきょう) 前漢前期
四禽銜魚文鏡(しきんがんぎょもんきょう) 前漢中期
双鸞瑞花八花鏡(そうらんずいかはっかきょう) 盛唐
双鸞仙岳文八花鏡(そうらんせんがくもんはっかきょう) 盛唐

四神
方格規矩四神鏡(ほうかくきくししんきょう) 前漢末
禽獣帯鏡(きんじゅうたいきょう) 後漢前期
方格規矩鳥文鏡(ほうかくきくちょうもんきょう) 後漢前期
四神文鏡(ししんもんきょう) 後漢中期~後期
四神文鏡(ししんもんきょう) 初唐~盛唐
四神十二支文鏡(ししんじゅうにしもんきょう) 盛唐
仁寿狻猊鏡(じんじゅさんげいきょう) 初唐
海獣葡萄鏡(かいじゅうぶどうきょう) 初唐
貼銀鍍金舞鳳狻猊八稜鏡(ちょうぎんときんぶほうさんげいはちりょうきょう) 盛唐

青銅鏡にあらわされた人物像
神人龍虎画像鏡(しんじんりゅうこがぞうきょう) 後漢中期
神仙搗薬画像鏡(しんせんとうやくがぞうきょう) 後漢後期
延喜二年環状乳神獣鏡(えんぎにねんかんじょうにゅうしんじゅうきょう) 後漢・延喜2年(159年)
画文帯環状乳神獣鏡(がもんたいかんじょうにゅうしんじゅうきょう) 後漢後期~三国
重列神獣鏡(じゅうれつしんじゅうきょう) 後漢後期
建安廿二年重列神獣鏡(けんあんにじゅうにねんじゅうれつしんじゅうきょう) 後漢・建安22年(217年)
天紀元年重列神獣鏡(てんきがんねんじゅうれつしんじゅうきょう) 呉・天紀元年(277年)
建安廿四年対置式神獣鏡(けんあんにじゅうよねんたいちしきしんじゅうきょう) 後漢・建安24年(219年)
赤烏元年対置式神獣鏡(せきうがんねんたいちしきしんじゅうきょう) 呉・赤烏元年(238年)
天紀元年対置式神獣鏡(てんきがんねんたいちしきしんじゅうきょう) 呉・天紀元年(277年)
黄初二年同向式神獣鏡(こうしょにねんどうこうしきしんじゅうきょう) 魏・黄初二年(221年)
黄龍元年神像鏡(こうりゅうがんねんしんぞうきょう) 呉・黄龍元年(229年)
四仙八綾鏡(しせんはちりょうきょう) 盛唐
月兎八綾鏡(げっとはちりょうきょう) 中唐
伯牙弾琴八花鏡(はくがだんきんはっかきょう) 盛唐~中唐
吹簫飛鳳八花鏡(すいしょうひほうはっかきょう) 中唐

久津川車塚古墳出土鏡(重要文化財)
三角縁四神四獣鏡(さんかくえんししんしじゅうきょう) 三国
画文帯同向式神獣鏡(がもんたいどうこうしきしんじゅうきょう) 後漢末~三国
仿製画文帯環状乳神獣鏡(ほうせいがもんたいかんじょうにゅうしんじゅうきょう) 古墳前期
四獣形鏡(しじゅうけいきょう)4面 古墳中期

神々のやどる器-中国青銅器の文様-
会期
 2018年(平成30年)11月17日(土)から12月24日(月・祝)まで
会場 泉屋博古館分館
観覧料 一般800円(640円)、大高生800円(480円)、中学生以下無料
※( )内は20人以上の団体料金

 

 




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