アート

Posted on 2019-04-20
【レビュー】「横浜美術館開館30周年記念 Meet the Collection ―アートと人と、美術館」


 


4人のゲストアーティスト招き、アーティスト作品と収蔵作品との“出会い”を演出
2019年(平成31年)4月13日(土)から6月23日(日)まで、横浜・みなとみらいの横浜美術館で「横浜美術館開館30周年記念 Meet the Collection ―アートと人と、美術館」が開催中だ。

同館には1万2000点を超える収蔵品があるが、今回の展覧会では、その中から絵画、彫刻、写真など約400点を厳選して展示している。1989年の開館以来、全展示室を使用した企画展は今回が初めてだ。

展示作品は、鏑木清方、歌川(月岡)芳年、伊藤深水、奈良美智、ポール・セザンヌ、マン・レイ、アンリ・カルティエ=ブレッソン、マックス・エルンストン、ヴァシリィ・カンデンスキーなど、時代や分野もさまざま。

大きな特色は、束芋(たばいも)、淺井裕介(あさい・ゆうすけ)、今津景(いまづ・けい)、菅木志雄(すが・きしお)の4人のゲストアーティストを招き、彼らの新作・近作を収蔵作品と並べて、作品同士の出会い(Meet)を創出、ゲストアーティストの視点を展示構成に織込んでいることだ。

展示は「LIFE:生命のいとなみ」「WORLD:世界のかたち」の2部で構成。第1部LIFEは4つのテーマ、第2部WORLDは3つのテーマ、あわせて7テーマを設定し展開されている。土曜は高校生以下無料。横浜開港記念日の6月2日はすべての来館者が無料となる。

会場構成は以下のとおり。

第Ⅰ部「LIFE:生命のいとなみ」
1 こころをうつす

幕末の錦絵や近代日本画に描かれた演劇古典文学の登場人物たちの情念を主題とした絵画を紹介。
2 いのちの木
ゲストアーティストの浅井裕介が、動物や植物などの生き物をモチーフとした作品を、横浜美術館の円筒形の空間に描いている。
3 まなざしの交差
古今東西の絵画、写真、彫刻に現れた「目」に着目。まなざしに込められた意味を考える。
4 あのとき、ここで
天災、戦争、政治変革などをテーマにした作品を通して、出来事と場所・時間の関係について考える。

第Ⅱ部「WORLD:世界のかたち」
1 イメージをつなぐ

様々なモチーフをつなぎ合わせてひとつのビジョンを形作る“つなぎ合わせ”の手法を根幹に置いた画家・今津景の大作を展示。引用、変容、接続といった主題と表現手法について再考する。
2 モノからはじめる
造形作品に用いられる素材は、限りなく多様化している。表現のための材料という位置付けから脱し、それ自体がモチーフであり、その組み合わせが表現の根幹をなす作品も多い。「素材=主題」としてのアートを展示し、素材同士の出会いの空間を作り出す。
3 ひろがる世界
限られた大きさを保つ造形の中に小宇宙的世界を紡ぎ出すした作品群を紹介する。

横浜美術館開館30周年記念 Meet the Collection ―アートと人と、美術館
会期
 2019年(平成31年)4月13日(土)から6月23日(日)まで
会場 横浜美術館
開館時間 10時から18時まで(金・土は20時まで/いずれも入館は閉館30分前まで)
※毎週金・土の夜間開館については、平成31年度横浜市予算の議決後に確定します。
休館日 木曜日(ただし、5月2日は開館)、5月7日
入館料 一般1100円(1000円)、大学生・高校生700円(600円)、中学生500円(400円)、小学生以下無料、65歳以上1000円(要証明書、美術館券売所でのみ対応)
※毎週土曜日は高校生以下無料(要生徒手帳、学生証)
※2019年6月2日(日)は観覧無料

写真は、4月12日に行われたプレス内覧会で撮影した会場のもようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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