アート

Posted on 2021-01-17
「舟越 桂 私の中にある泉」 渋谷区立松濤美術館



舟越桂 《水に映る月蝕》 2003年 楠に彩色、大理石 作家蔵 撮影:今井智己 

作家の内なる源泉を探る
舟越桂は1951年(昭和26年)生まれ。現代日本を代表する彫刻家です。

東京藝術大学大学院在学中に、函館のトラピスト修道院から聖母子像制作の依頼を受けたことを契機に、本格的に木彫での人物像の制作を開始しました。

1980年代にはじまる楠の木彫彩色の人物像は、1990年代前後から異形化が試みられるようになり、新たな表現領域が切り拓かれていきました。

舟越は、一貫して人間の姿を表すことにこだわり、「自分の中の水の底に潜ってみるしかない」と、創造にあたってまず自分自身と向き合う姿勢をとり続けてきました。

その背後には「ある個人を特定して語っていく事、それが普遍的に人間について語る事になっていく」という思いがあります。

また創作の源となる作者の内面は、ひそかに外につながる水脈を保つ地底湖のように、社会的あるいは個人的な様々な事象を受けとめ揺らぎ続けてもいます。

この展覧会では、この作家の心のありようを「私の中にある泉」と呼びます。

そして、1980年代から今日までの代表的な彫刻作品に加えて、ドローイング、版画、メモ、自作のおもちゃや小物などをつぶさに見ていくことで、作品が生み出される作家自身の内なる源泉の姿そのものを探ります。

会場構成
1章 私はあゆむ、私はつくりだす
2章 私は存在する
3章 私の中に私はみつける
4章 私は思う
5章 私の中をながれるもの
6章 私ははぐくくむ
 
 
舟越 桂 私の中にある泉
会期 2020年(令和二年)12月5日(土)から2021年(令和三年)1月31日(日)まで
休館日 月曜日
会場 渋谷区立松濤美術館
入館料 一般500円(400円)、大学生400円(320円)、高校生・60歳以上250円(200円)、小中学生100円(80円)
※(  )内は団体10人以上および渋谷区民の入館料
※土・日曜日・祝休日は小中学生無料
※毎週金曜日は渋谷区民無料
※障がい者および付き添いの方1人は無料
公式サイト https://shoto-museum.jp/ 
 
 

舟越桂 《妻の肖像》 1979~80年 楠に彩色 作家蔵
撮影:落合高仁 


 

舟越桂 《夏のシャワー》 1985年 楠に彩色、大理石、眼鏡  世田谷美術館 撮影:落合高仁 

 

舟越桂 《山を包む私》 2000年 楠に彩色、大理石 個人蔵
撮影:内田芳孝 


 

舟越桂《スフィンクスには何を問うか?》 2020年
楠に彩色、大理石、革 作家蔵 撮影:岡野圭 


  
      
     




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