アート

Posted on 2011-04-18
美術展 開催見合わせ・中止相次ぐ -- 地震や原発事故の影響で、海外美術館ら作品を貸し出さず


Writer:蓬田(よも)修一

海外美術館などから作品を借りて開催する美術展覧会の延期・見合わせ、中止が相次いでいます。日本で起きた地震や原発事故の影響を考慮し、作品を所蔵する美術館らが貸し出しを取りやめたためです。

当サイトでもご紹介した、横浜美術館での「プーシキン美術館展」は、当初予定していた会期での開催を見合わせました。

作品を所蔵するプーシキン美術館とロシア連邦文化省が、地震や原発事故の影響に鑑みて、現時点では作品を貸し出すことができないと判断したためです。主催者側では、会期全体を大幅に変更し改めて開催する方向で検討しています。

プーシキン美術館展 開催見合わせ(Media & Communication)

根津美術館で開催が予定されていた開館70周年記念特別展Ⅰ「KORIN展」も、米国・メトロポリタン美術館所蔵「八橋図屏風」の出展を延期しました。

そのため、同じ会期にて展示内容を変更したコレクション展「国宝 燕子花図屏風 2011」を開催中です。

「国宝 燕子花図屏風 2011」 根津美術館で。震災の影響で「KORIN展」内容を変更。(Media & Communication)

作品が借りられないため、展覧会そのものが中止になるケースも起きています。広島県立美術館で開催予定の特別展「印象派の誕生」もそのひとつです。

地震と原発事故の影響により、出品作品全体の60%を占めてるフランスが、日本に向けてのすべての美術品輸出停止命令を発令、美術展を構成することができなくなりました。


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