アート

Posted on 2026-01-05
森美術館 2026年度 企画展スケジュール


東京・六本木の森美術館は2026年度、ふたつの企画展を開催します。

ひとつは、スーパーリアルな人間の彫刻で世界的に知られる、ロン・ミュエクの個展です。

もうひとつは、宗教観、世界各地の古代哲学、精神世界などを探求する森万里子の個展です。

ふたつの大型個展を通じて、感情とは何か、人間とは何か、我々はどこから来てどこへ向かうのか、といった根源的な問いを改めて考えます。

会期:2026年4月29日(水・祝)~9月23日(水・祝)

ロン・ミュエクは1958年にオーストラリアに生まれ、1986年から英国に在住する現代美術作家です。

革新的な素材や表現方法を用いて、具象彫刻の可能性を広げてきました。

人間を綿密に観察し、哲学的な思索を重ねて制作されたミュエクの作品は洗練され、生命感に溢れ、孤独、脆さや弱さ、不安、レジリエンスといった人間の内面的な感情や体験を巧みに表現しています。

実際の人物よりもはるかに大きく、あるいは小さく造られるその彫刻は、スケールの相対性や私たちの知覚に対する先入観への挑戦でもあります。

神秘的でありながら圧倒的な存在感を放ち、私たちと身体との関係、そして存在そのものとの関係を問いかけます。

本展は、作家とカルティエ現代美術財団との長きに渡る関係性によって企画されたもので、2023年パリの同財団での開催を起点とし、ミラノとソウルを経て、森美術館で開催されます。

フランスの写真家・映画監督のゴーティエ・ドゥブロンドによる作家のスタジオと制作作業を記録した貴重な写真作品と映像作品も併せて公開します。

ロン・ミュエク
《イン・ベッド》2005年 
ミクストメディア 162 × 650 × 395 cm
所蔵:カルティエ現代美術財団 
展示風景:「ロン・ミュエク」韓国国立現代美術館ソウル館 2025年
撮影:ナム・キヨン
画像提供:カルティエ現代美術財団、韓国国立現代美術館

《チキン/マン》
監督:ゴーティエ・ドゥブロンド 2019-2025年
ハイビジョン・ビデオ 13分

会期:2026年10月31日(土)~2027年3月28日(日)

森万里子は1967年、東京生まれ。現在は、東京、ニューヨーク、宮古島に在住です。

これまで哲学、美術、科学を統合させ、未来を展望する作品を発表してきました。

1990年代に、ポストヒューマン、サイボーグ的アイデンティティを演じる作品で国際的に注目されました。

その後、彼女の関心は、近未来的な世界観と日本のアニメ文化などを融合させた美学から、日本の自然信仰、仏教といった古代思想や精神、さらには縄文、ケルトなどの古代文化へと徐々に拡張してきました。

また、量子論、宇宙物理学、神経物理学にも接点を求めて、第一線の科学者やエンジニアともコラボレーション。

2000年以降は没入型の空間体験を促す大型インスタレーションも制作しています。

作品に共通する過去と未来を横断する時間の超越性は、森が探求しつづけるコンセプト、仏教的な宇宙観を起点に、あらゆる物事の相互関連性を希求する「Oneness」(万物の一体性)へつながっています。

森万里子 《Wave UFO》1999-2002年
脳波インターフェース、ビジョンドーム、プロジェクター、コンピュータシステム、グラスファイバー、テクノジェルR、アクリル、カーボンファイバー、アルミニウム、マグネシウム
528 × 1134 × 493 cm
展示風景:「森万里子:Wave UFO」ブレゲンツ美術館(オーストリア)2003年
撮影:リチャード・リーロイド

森万里子
《エソテリック・コスモス:ピュア・ランド》
1996-1998年
写真、ガラス、ステンレス
304.8 × 609.6 × 2.2 cm

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