マーケティング

Posted on 2012-05-18
【レポート】出展ブースは商談する場ではない。契約する場である。 IGAS2011に出展したハイデルブルグ


Writer:蓬田(よも)修一

IGAS2011に出展したハイデルブルグのブース。

企業の展示会への出展目的は様々です。

新製品新サービスの認知度を高める、新規顧客を獲得する、既存商品に対するマーケティング調査、既存顧客とのつながりを強化する、などがよくみられる出展目的です。

自社ブースで商品の魅力を説明し、名刺交換をして、会期後の営業活動で受注に結びつけるという流れです。

展示会出展を起点にした営業活動であり、こうした展示会の活用は一般的であると言えます。

ところが、出展を営業の最終クロージングの場として活用している企業があります。

その企業はハイデルベルグ。ドイツに本拠を置く印刷機械の世界最大手です。

ハイデルベルグの日本法人は、2011年9月に東京ビッグサイトで開催された印刷機械の国際展示会「IGAS」に出展しました。

その出展ブースの様子は、日本企業のブースを見慣れている目にはかなり独特のものでした。

広大な面積のほぼ9割位は商談席が占めていました。

同社の営業マンはこの日のためにこれまで営業活動を積み重ね、このブースで契約を結ぶのだといいます。

ブースは、商談を行うのではなく契約を結ぶ場なのです。

業界あげての大型イベントの会期中、ブースで契約を結ぶのは調印式のような晴れやかな印象も感じます。

取り扱う製品にもよりますが、出展ブースを、受注のための出発点とするだけでなく、到達点とする活用の仕方は、今後、出展企業が研究していく価値のあることではないでしょうか。


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