アート

Posted on 2011-05-05
【レビュー】約50年間のシュルレアリスム運動の全貌 「シュルレアリスム展 パリ、ポンピドゥーセンター所蔵作品による」


 


無意識に潜む新しい美を探求
シュルレアリスム(超現実主義)は、偶然性や夢幻想などを鍵に、無意識の世界にある新しい美を追い求めた芸術運動だ。

シュルレアリスムは1924年(大正13年)、フランスの詩人、アンドレブルトンによって提唱された。文学や美術など様々な分野において世界中に広まり、20世紀最大の芸術運動となった。

そのパリの中心部に位置する国立ポンピドゥセンターは、シュルレアリスム運動について、もっとも広範で多様なコレクションを擁することで知られている。

今回の「シュルレアリスム展 パリポンピドゥーセンター所蔵作品による」は、ポンピドゥセンターの膨大なコレクションの中から、絵画、彫刻、オブジェ、素描、写真、映画など約170点を年代順に展示している。

会場構成は以下のとおりだ。

Ⅰ ダダからシュルレアリスムへ 1919-1924
Ⅱ ある宣言からもうひとつの宣言へ 1924-1929
 シュルレアリスム
 内的なモデル
 甘美な死骸
 自動記述(オートマティスム)
Ⅲ 不穏な時代 1929-1939
 偏執狂(パラノイア)的=批判(クリティック)的
 侮蔑された絵画
 シュルレアリスムのオブジェ
 供犠
 欲望
 神話学
Ⅳ 亡命中のシュルレアリスム 1939-1946
Ⅴ 最後のきらめき 1946-1966
 透明な巨人
 神話
 アンフォルメル、タシスム

絵画作品に加え、書籍や雑誌などの資料も紹介され、豊かな広がりを持つシュルレアリスム運動の全貌に接することができた。

展覧会概要
展覧会名  シュルレアリスム展 ―パリ、ポンピドゥセンター所蔵作品による―
会  期  2011年2月9日(水)~5月9日(月)
会  場  国立新美術館 企画展示室1E 
主  催  国立新美術館、ポンピドゥセンター、読売新聞社、日本テレビ放送網
後  援  フランス大使館
協  賛  大日本印刷
協  力  ソニー・クリエイティブ プロダクツ




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