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Posted on 2019-12-11
ジャンルを超えた才能が集結「AnyTokyo2019」 “新しい何か”が生み出される祭典



会場となった都心の九段下に佇むスパニッシュ式洋館


テーマは“Crazy Futures/かもしれない未来”
クリエイティブの祭典「AnyTokyo2019」が、2019年(令和元年)11月16日(土)から24日(日)まで、東京・九段下で開催されました。

AnyTokyoは2013年からスタートし、今回が4回目。今回のテーマは“Crazy Futures/かもしれない未来”。歴史的建造物であるkudan houseで、ジャンルを超えたクリエイティブ作品が展示されました。

会場となったkudan houseは1927年に竣工した、地下1階地上3階のスパニッシュ式洋館です。

来客用の和室や、元々ダンスホールとして設計された3階居室、新たに整備された日本庭園など、和洋折衷の要素が取り入れられています。

近年まで山口萬吉邸として使用され、現在は、企業が特別なイベントを開催する場として活用するなど、ビジネス拠点として運営されています。

今回のAnyTokyoには、以下の22組が国内外から参加しました。

脇田玲 / 鈴木啓太[PRODUCT DESIGN CENTER]/ HUMAN AWESOME ERROR / ゴールデンピン デザイン アワード / 八木夕菜 / Synflux [川崎和也+佐野虎太郎+清水快+藤平祐輔] / 田中義久 + 大原大次郎 / YOY / mmm + Kenta Tanaka / サクマカイト バティック / ni-wa / 平川紀道 / 大城健作 / 井上嗣也 x 新良太 x 西村裕介 x 吉田多麻希 / echo project / TAKT PROJECT / 岩本幸一郎 / 松山祥樹 / alamak! project 2019 / 立石従寛 / 高島マキコ

絵画、写真、ファッション、インテリア、建築、ロボティクス、コミュニケーションなどなど、ジャンルの垣根を超えた作品が集まりました。

アートやビジネスなどをテーマにしたトークイベントも行われ、未来について、アーティストと参加者がとともに考えました。

このイベントは、さまざまな分野で活躍するクリエーターが集まって想像力や創造力を刺激し、この場がきっかけとなって優れたビジネスモデルが生まれたり、社会課題の解決に繋がったりするような “新しい何か”が生み出される祭典を目指しています。

AnyTokyo 総合プロデューサーの田中雅人氏は、AnyTokyoを立ち上げた背景について、次のように語っています。

「世の中にあふれるモノやサービス、テクノロジーたち。でも、一体、何のためにあるのだろう。そして、私たちは何を生み出してゆけばよいのだろう。

豊かな暮らしのために、文化や経済を発展させていくために、社会問題を提起したり、新しいアイデアを実験したりしながら、参加者も来場者もみんなで未来をつくっていくようなフェスティバルができないか。そんな思いからAnyTokyoを立ち上げました。」

また、今回のテーマ“Crazy Futures/かもしれない未来”について、主催者側は以下のよう解説しています。

「未来はきっと、誰にもわからない。ただ一つ言えるとしたら、私たちが何を未来と認識し、何を強く信じるかで、道は変わるのだということ。

だからこそ、新たな価値を生み出そうとする挑戦者たちを歓迎したい。彼らは ときに不可解でクレイジーに見えるかもしれない。

けれど、表層や論理や、地位や名誉にとらわれるのでは ないその先鋭的な感覚たちの先に、私たちの未来があると信じている。」

会場となったkudan houseは、もともと個人の住宅。そこに、アーティストの作品をディスプレイすると、作品が持つ力に、kudan houseの歴史の深みが加わり、ミュージアムでは味わえない魅力を生み出し、作品がひときわ映えていました。

取材に訪れた日は雨模様でしたが、若い人たちを中心に多くの来場者が訪れていました。みなそれぞれに作品から自分なりの“Crazy Futures”を思い抱いたことでしょう。
 

glow⇄grow | TAKT PROJECT 光で固まる樹脂を、プログラミングされた光を放つLEDで直接硬化、LED自体が姿を変えながら光り続けていく。氷塊や鍾乳洞のように成長するその姿自体がデザイン


  

Hopeful monster|高島マキコ 民俗学より恐怖の概念を翻訳し具象化された媒体としての「妖怪」に着目して作られた。写真では、カラフルなホースのようなものが付けられた衣装をまとったマネキン人形が中央に立っているが、実際の展示では作者自身がこの衣装を身にまとい、ときには歩き回る


 

ANY CHANCE|井上嗣也×新良太×西村裕介×吉田多麻希 新良太、西村裕介、吉田多麻希3人のフォトグラファーの作品を、アートディレクター井上嗣也がディレクションして構成

Photo : Shunichi Oda
Photo Retoucher : Shinji Uezumi(ADUMS)
(ページトップの建物全景写真を除く)
 




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