アート / ライフ / 工芸

Posted on 2021-07-28
「柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年」 今なお人々を触発し続ける民藝



《羽広(はびろ)鉄瓶》 山形県 1934年頃 日本民藝館 


民藝とその内外に広がる社会、歴史、経済を浮かび上がらせる
2021年(令和三年)10月26日(火)から2022年(令和四年)2月13日(日)まで、東京・竹橋の東京国立近代美術館で「柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年」が開催されます。

およそ100年前に柳宗悦、濱田庄司、河井寬次郎が作り出した新しい美の概念「民藝」は、今なお人々を触発し続けています。

「民藝」とは、「民衆的工芸」を略した言葉です。民藝運動が生まれたのは、近代の眼がローカルなものを発見していくという「捻じれ」をはらんだ時代です。

柳らは、若くして西洋の情報に触れ、モダンに目覚めた世代でありながら、それまで見過ごされてきた日常の生活道具の中に潜む美を見出し、工芸を通して生活と社会を美的に変革しようと試みました。

本展は、柳らが蒐集(しゅうしゅう)した陶磁器、染織、木工、蓑、籠、ざるなどの暮らしの道具類や、大津絵といった民画のコレクションとともに出版物、写真、映像などの同時代資料を展示し、総点数400点を超える作品と資料を通して、民藝とその内外に広がる社会、歴史、経済を浮かび上がらせます。

展覧会の構成は、次のとおりです。

1章 「民藝」前夜-あつめる、つなぐ 1910年代~1920年代初頭
2章 移動する身体-「民藝」の発見 1910年代後半~1920年代
3章 「民」なる趣味-都市/郷土 1920年代~1930年代
4章 民藝は「編集」する 1930年代~1940年代
5章 ローカル/ナショナル/インターナショナル 1930年代~1940年代
6章 戦後をデザインする-衣食住から景観保存まで 1950年代~1970年代

民藝の実践は、美しい「モノ」の蒐集にとどまらず、新作民藝の生産から流通までの仕組み作り、あるいは農村地方の生活改善といった社会の問題提起、衣食住の提案、景観保存にまで広がりました。

持続可能な社会や暮らしとはどのようなものか、「既にある地域資源」を発見し、人・モノ・情報の関係を編み直してきた民藝運動の可能性を、「近代美術館」という場から見つめ直します。
 
柳宗悦没後60年記念展 民藝の100年
会期 2021年(令和三年)10月26日(火)から2022年(令和四年)2月13日(日)まで
開館時間 午前10時から午後5時まで(金・土曜日は午前10時から午後8時まで) ※入館は閉館30分前まで
会場 東京国立近代美術館 1F企画展ギャラリー
休館日 月曜日(ただし2022年1月10日(月・祝)は開館)、年末年始(12月28日(火)~2022年1月1日(土・祝))、1月11日(火)
 

《スリップウェア鶏文鉢(とりもんはち)》 イギリス 18世紀後半 日本民藝館 


 

《ボウバック・アームチェア スプラットタイプ》 イギリス 19世紀 日本民藝館 


 

雑誌『工藝』第1号~第3号 1931年(型染・装幀 芹沢銈介) 写真提供:日本民藝館 


 

《藁沓(わらぐつ)》 山形県 1940年頃 日本民藝館 


 

《垢取(あかと)り》 沖縄県・糸満 1939年頃 日本民藝館 


 

河井寬次郎デザイン 金田勝造制作《キセル》 1950~60年代 河井寬次郎記念館 


 
        
     




 
 

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締め切りは、2021年10月25日24時です。

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