アート

Posted on 2021-07-23
既存価値観から解き放たれた表現 ポコラート世界展「偶然と、必然と、」



3.宇宙のからだ[身体生命の謎]エリアの展示風景 


会期後、展示作品約65点がポンピドゥセンターに収蔵
アーツ千代田 3331 1階メインギャラリーにおいて、ポコラート世界展「偶然と、必然と、」-障害のある人、ない人、アーティストの生の表現を世界に解き放つ-が開催中です(会期:2021年7月16日~9月5日)。

ポコラートとは、Place of “Core + Relation ART”の略。

障害の有無にかかわらず、人々が出会い、相互に影響しあう場、またその場を作っていく行為を示す、アーツ千代田 3331独自の概念です。

今回の展覧会では、独自のリサーチとキュレーションのもと、世界22か国から50名の作家による240点あまりの創作物が展示されています。

それぞれの創作は世界の成り立ちを数式で表現したものや、自身の身体を利用して様々な人物に扮し、それらを撮影したポートレートなど、作家の内面から湧き上がる衝動、創作のエネルギーが形になったものです。

国籍、年齢や性別、障害の有無、美術の枠組みさえも飛び越える創作といえます。
 
キュレーターからのメッセージ
今回の「ポコラート世界展」のキュレーションを行ったのは、芸術人類学が専門の嘉納礼奈氏(アーツ千代田 3331 社会包摂型芸術支援事業チーフ)です。

以下は、嘉納氏から来場する方々へのメッセージです。

日常から生まれた「美術」の常識をも超える創作の数々。
作家たちの人生のストーリーと合わせて、目と体で実物作品を体感していただければ。
会期後、約65点が仏国立近現代美術館(ポンピドゥセンター)に収蔵されることもあり、これだけまとまって見られるのは貴重な機会となっております。
遠方の方々にはオンラインVR鑑賞でお楽しみいただけます。

 
会場は6テーマで構成
展示されている創作物は、「宇宙」をキーワードに、「こころ」「うごき」「からだ」など以下の6つの切り口からカテゴライズされています。

1.宇宙のこころ[内なる人格と仮面]
Minds of the universe: Inner self and mask
鏡に映った自分の裸体を描いた創作や、自ら様々な人物に扮して撮影したポートレートなど、作者の感情、欲望といった内面世界が映し出された創作物を紹介します。

2.宇宙のうごき[行為からかたちへ]
Movements of the universe: From action to form
割り箸を箱にさし続けることによって出来上がった大きな立体物、鮮やかな糸を巻きつけて蛹のようになった人形など、日常の行為や習慣を蓄積し、思いも寄らない造形となった創作物。

3.宇宙のからだ[身体生命の謎]
Bodies of the universe: Mysteries of physical life
日用品を使用して再現された恐竜や、鮮やかな色彩と簡潔な線で描かれた筋骨隆々の男性像など、生き物や事物に対する強い興味や探究心を通し対象を再構成し、独自の形態となった創作物を展示します。

4.宇宙の種類[取り巻く環境からかたちへ]
Diversity of the universe: From surroundings to form
聞こえる音の波動を可視化した模様のような絵画や、空軍基地の近くで、観光客向けのみやげ物として作られた鳥のような飛行機など、作者の周囲の環境を取り込みながら作った創作物。

5.宇宙の成り立ち[共振するいのち]
Nature of the universe: Resonating life
紛争や貧困といった社会情勢によって変化した故郷の人々の内的世界を表したレリーフや、記号や数字のシステムで世界を結びつけようとする絵画など、作者は彼らが属する世界の成り立ちをそれぞれの視点で捉え、創作を通して関わろうとしています。

6.宇宙の記憶[時空を超えた記憶への旅]
Memories of the universe: An explorarion of memories transcending space-time
母親からかけられた言葉を図形とともに紙にしたためたドローイングや作者の人生の出来事や歴史上の英雄、聖書の登場人物などを数式とともに描いた絵画など、作者の中の記憶は時に空想の出来事や史実と交錯し、現実世界を超越した表現を生み出します。
  
ポコラート世界展「偶然と、必然と、」
-障害のある人、ない人、アーティストの生の表現を世界に解き放つ-

会期 2021年(令和三年)7月16日(金)から9月5日(日)まで 会期中無休
会場 アーツ千代田 3331 1階メインギャラリー
開場時間 午前11時から午後6時まで(入場は午後5時30分まで)
料金 800円
※65歳以上は500円。中学生以下・千代田区民は身分証の提示で無料
※障害者手帳をお持ちの方とその付添の方1人は無料
 
※写真は、7月15日に行われたプレス内覧会で撮影したものです。
 

割り箸を挿し続けて作られた創作物。まるで生き物のようなうねりを持っている 


 

作者は、米国空軍において技術者として働いていた。類まれな計算能力と日時などの記憶能力を持つ。この作品には、実際に起こった飛行機事故が記されている


 

作者は気功術を学んだことで、霊的な能力に目覚める。作品は霊媒によって描かれたものだ。制作中は作品の全体像を把握することなく、即興のように部分部分を描いていって絵を完成させていく 


 
     




1+
Posted in アート | Comments Closed

Related Posts