アート

Posted on 2022-03-07
REVIEW「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」森美術館



ヒロシマのセクションにある、折り鶴で作られた大型構造物《パビリオン》(2013年-)。中に入ることができ、写真はその内部


結成17周年 初の本格的回顧展
2022年(令和四年)2月18日(金)から5月29日(日)まで、東京・六本木の森美術館で「Chim↑Pom展:ハッピースプリング」が開催中です。

結成17周年を迎えるChim↑Pomの初期から近年までの代表作と本展のための新作計約150点を一挙に紹介する初の本格的回顧展です。

Chim↑Pom(チンポム)は、独創的なアイデアと卓越した行動力で、社会に介入し、私たちの意表を突く数々のプロジェクトを手掛けてきました。

作品の主題は都市、消費主義、飽食と貧困、日本社会、原爆、震災、スター像、メディア、境界、公共性など多岐にわたり、現代社会の事象や諸問題に対するメッセージ性の強い作品でありながら、その多くにはユーモアや皮肉も感じられます。

また、コロナ禍において顕在化している、感染症や疫病患者に対する差別や偏見、汚染や境界といった社会問題について、それらを予見するかのように、これまでの作品のなかで取り上げています。その示唆に富む課題提起は、今、まさに考察に値するといえるでしょう。

展示は、以下の10のセクションと別会場の共同プロジェクト・スペースで構成されています。
 
都市と公共性

Don’t Follow the Wind
ヒロシマ
東日本大震災
ジ・アザー・サイド(向こう側)
May,2020,Tokyo
エリイ
金三昧
くらいんぐみゅーじあむ
ミュージアム+アーティスト共同プロジェクト・スペース(別会場)

 
展覧会のサブタイトル「ハッピースプリング」には、長引くコロナ禍においても明るい春が来ることを望み、たとえ待ちわびた春が逆境のさなかにあっても想像力を持ち続けたい、というChim↑Pomのメッセージが込められています。
 
  
Chim↑Pom展:ハッピースプリング
会期 2022年(令和四年)2月18日(金)から5月29日(日)まで 会期中無休
会場 森美術館ほか
開館時間 午前10時~午後10時(火曜日のみ午後5時まで、ただし5/3(火)は午後10時まで) 入館は閉館の30分前まで)
入館料 ※事前予約可(日時指定券)。 
平日:一般1800円(1600円)、学生(高校・大学生)1200円(1100円)、子供(4歳~中学生)600円(500円)、シニア(65歳以上)1500円(1300円)
土・日・休日:一般2000円(1800円)、学生(高校・大学生)1300円(1200円)、子供(4歳~中学生)700円(600円)、シニア(65歳以上)1700円(1500円)
※( )内は専用オンラインサイトでチケットを購入した場合の料金。
※日時指定券は専用オンラインサイトから購入ください。
※当日、日時指定枠に空きがある場合は、事前予約なしで入館できます。
公式サイト www.mori.art.museum 
  
写真は、2月17日に行われたプレス内覧会で撮影した会場の様子です。

都市と公共性のセクション。正面にある金色の作品は《スーパーラット ハッピースプリング》(2022年)。二層構造になっていて、上は道のセクション

 

都市と公共性のセクションにある《ビルバーガー》(2018年) 


 

巨大なゴミ袋。この中に入ってみればゴミの気持ちが分かるかも。《ゴールド・エクペリエンス》(2012/2022年) 


 

ヒロシマのセクションより《パビリオン》(2013年-)。折り鶴で作られた大型構造物で、中に入ることができる 


 

東日本大震災のセクション。《レッドカード》(2011/2022年)。背景は《LEVEL 7 feat.『明日の神話』》(2011年) 

2014年にエリイの結婚祝賀会として行われた路上パフォーマンス《ラブ・イズ・オーバー》のインスタレーション(2014/2022年)。写真や動画も展示


 

ミュージアムショップではオリジナルデザインのグッズや商品・作品が買える。一角にChim↑Pomのショッププロジェクト「金三昧」のコーナーがある 


 
  
           




Posted in アート | Comments Closed

Related Posts