アート

Posted on 2023-02-02
「部屋のみる夢―ボナールからティルマンス、現代の作家まで」 ポーラ美術館


草間彌生《ベッド、水玉強迫》 2002年、ミクストメディア、231.0×138.0×228.0cm、ポーラ美術館 © YAYOI KUSAMA 


 
部屋にまつわる作品を約50点展示
2023年(令和五年)1月28日(土)から7月2日(日)まで、箱根仙石原のポーラ美術館で「部屋のみる夢―ボナールからティルマンス、現代の作家まで」が開催されます。

パンデミック以降、私たちの生活様式は大きく変化しました。
 
移動が制限された状況で誰もが多くの時間を過ごしたのが「部屋」という空間です。
 
安心をもたらす室内での生活は、外の世界からの隔絶がゆえに閉塞感と隣り合わせのものでした。
 
他方、閉じられた空間で紡がれた親しい人たちやかけがえのないものとの関係は、日常を生き抜くためだけではなく、変化の乏しい生活に彩りを添えるのに、欠かせないものであったといえるでしょう。
 
こうしたことも背景に開催されるのがこの展覧会で、部屋にまつわる表現に特徴のある作家を取り上げ、小さな世界のなかで織りなされる親密な記憶や夢想のありようを見つめ直します。
 
ベルト・モリゾ《テラスにて》、ヴィルヘルム・ハマスホイ《陽光の中で読書する女性、ストランゲーゼ30番地》、ピエール・ボナール《静物、開いた窓、トルーヴィル》などの絵画作品から、髙田安規子・政子によるインスタレーションや佐藤翠+守山友一朗による共作など、19世紀から現代までの約50点の作品が展示され、部屋をめぐる多様な表現が一望できます。

見どころのひとつは、ポーラ美術館の新収蔵作品となる、草間彌生とヴォルフガング・ティルマンスの作品です。

特に草間の《ベッド、水玉強迫》は、ベッドをモティーフとした作品を2点制作した中の1点で、貴重な作例です。

ティルマンスは、1990年代に脚光を浴びて以来、写真の新たな可能性に挑みながら第一線での活動を続けている作家です。

ニューヨークやロンドン、ドイツの各地の室内を撮影した作品には、ティルマンスの日常に向ける親密なまなざしが反映されています。

個性にあふれた作家たちによる多彩な室内の表現は、ステイホームの経験を通じて静かに変容した私たちの心のなかで、新たな像を結び始めるでしょう。
 
 
部屋のみる夢―ボナールからティルマンス、現代の作家まで
会場 ポーラ美術館 展示室 1、3
会期 2023年(令和五年)1月28日(土)から7月2日(日)まで ※会期中無休
開館時間 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入館料 大人1800円、シニア割引(65歳以上)1600円(他の割引との併用不可)、大学・高校生1300円、中学生以下無料
※団体15人以上割引あり
※上記料金で常設展示も観覧できます
 
 

ヴィルヘルム・ハマスホイ《陽光の中で読書する女性、ストランゲーゼ30番地》 1899年、油彩/カンヴァス、46.2×51.0cm、ポーラ美術館 

ピエール・ボナール《静物、開いた窓、トルーヴィル》 1934年頃、油彩/カンヴァス、98.0×60.0cm、アサヒビール大山崎山荘美術館 

髙田安規子・政子《Relation of the parts to the whole》 2022年、鏡、サイズ可変 撮影:長塚秀人 © Akiko & Masako Takada ※参考作品です。実際の展示作品とは異なります 

守山友一朗《Tea time on a table》 2020年、油彩/カンヴァス、112.0×144.5cm、個人蔵 © Yuichiro Moriyama ※参考作品です。実際の展示作品とは異なります


 

 




 

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締め切りは、2023年2月20日24時です。

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