アート

Posted on 2023-02-02
「王羲之と蘭亭序」東博と書博の連携企画


 


文人たちの憧れの世界を堪能
東京国立博物館と書道博物館との連携企画が20周年を迎えました。

節目となる今回は原点に回帰し、改めて王羲之(おうぎし、303~361)と蘭亭序(らんていじょ)に焦点を当てます。

魏晋(ぎしん)時代は書が芸術として自覚され、多くの能書が輩出しました。

なかでも東晋(とうしん)時代に活躍した王羲之は、その最晩年に伝統の束縛から離れ、普遍的てきな美しさを備えた先進的な書法を獲得し、後に書聖と崇められています。

永和(えいわ)9年(353)3月3日、王羲之は会稽山陰(かいけいさんいん、浙江省紹興市)の蘭亭(らんてい)に名士を招いて流觴曲水(りゅうしょうきょくすい)の雅宴(がえん)を催し、宴で詠まれた詩集の序文を揮毫(きごう)しました。

これが世に名高い「蘭亭序」です。

人生への深い洞察を吐露した蘭亭序は、詩酒に興じた序文の草稿でしたが、王羲之も認める最高傑作となりました。

王羲之の書をこよなく愛した唐の太宗(たいそう)は、苦心惨憺の末に入手した蘭亭序を、崩御に際して副葬させました。

そのため蘭亭序の真跡(しんせき)は現存しませんが、太宗が作らせた模本(もほん)や拓本(たくほん)によって、王羲之の書法は後世に受け継がれました。

両館の展示を通して、王羲之書法や蘭亭文化の広がりなど、文人たちの憧れの世界が存分に堪能できるでしょう。 
 
 
王羲之と蘭亭序
会期 2023年(令和五年)1月31日(火) から4月23日(日)まで
前期:1月31日~3月12日、後期:3月14日~4月23日
※前期と後期で展示替えを行います

東京国立博物館
開館時間
 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日 月曜日、2月27日(火)
※ただし3月27日は開館
観覧料 一般1000円 大学生500円
※高校生以下および満18歳未満、満70歳以上の方は無料
※障害者とその介護者各1人は無料
※特別展「東福寺」は別途観覧料が必要

書道博物館
開館時間
 午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)
休館日 月曜日
観覧料 一般500円(300円)、小・中・高校生250円(150円)
※( )内は20人以上の団体料金
※障害者手帳、療育手帳、精神障害者福祉手帳、特定疾患医療受給者証をお持ちの方とその介護者の方は無料
※毎週土曜日は、台東区内在住・在学の小・中学生とその引率者の方は無料

   




  

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