アート

Posted on 2024-04-25
《愛》をテーマに書家と現代陶芸家の2人展


「女」 2019年 ボンド、墨、紙

編集部・蓬田修一

書家の金森朱音と、現代陶芸家 毛塚友梨の2人展「愛 ー金森朱音「書」×毛塚友梨「陶」」が、東京・馬喰町のSakuma Art Galleryで、2024年5月17日(金)から5月26日(日)まで開催される。

「文字」をアート作品として表現する書家、金森朱音と、原始的な素材である「土」と「ひもづくり」の技法で、現在を生きる人間の営みを表現する現代陶芸家、毛塚友梨の2人展だ。

展覧会のテーマは《愛》。

様々な意味をもつ《愛》の中でも、母として生きるふたりが特に大切にする【家族への愛】を共通コンセプトに制作した作品が展示される。

ふたりの作家は【家族への愛】について以下のように述べている。

●【家族への愛】は、母として《与えるもの》だけではなく、喜びや幸福感を《与えられている》相互関係で成り立つと感じる。

●【家族への愛】という、この身近な他者への愛情を認識することで、さらに広域な他者との人間関係、社会的な規模へと視点が向けられ、好影響を生み出してほしい。

ふたりの作家は「書」や「陶器」で【家族への愛】をどう表現するのか、わたしは大変に関心を持った。

例えば、この記事でも紹介している蛇口とバケツの作品だが、この作品から【家族への愛】を感じることができるのだろうかと心配する人が、読者のなかにはいるかもしれない。

しかし、その心配は会場に行けば、杞憂に終わるであろう。

会場で作品と向き合えさえすれば、鑑賞者は自分なりの【家族への愛】を感じるに違いない。

それが作品が持つパワーであり、芸術の魅力だと思う。

金森朱音
1991年岐阜県生まれ。東京都在住。8歳より書道教室へ通い始める。
書家を志し、東京学芸大学書道科へ進学。
書家として活動する中で「自分らしい表現とは何か」と考えるようになり、書道で培ってきた技術や感覚を活かした新たな表現を探求している。

毛塚友梨
最も古い素材である陶器で現在を作る現代陶芸作家。
PC、バケツ、蛇口などの現代的な生活用品、室内設備を原始的な素材の陶器で形作り、人間の精神的な問題提起、感情の動き、社会的通念への懐疑・皮肉を哲学的に考察する。

愛 ー金森朱音「書」×毛塚友梨「陶」
会期
 2024年5月17日(金)~5月26日(日)
開場時間 12:00~18:00 ※会期中無休
会場 Sakuma Art Gallery(東京都中央区日本橋馬喰町2-4-1 Bakurocactus 2F)
入場料 無料

「愛 陸」 2021 陶器 写真: 亜門 龍




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