アート

Posted on 2023-05-18
「大巻伸嗣―地平線のゆくえ」 世界の存在に静かに向き合う


大巻伸嗣 《Echoes Infinity -trail-》 2023年 本展展示風景
撮影:木奥惠三 

 
眠っている感覚を呼び覚ます
弘前れんが倉庫美術館(青森県弘前市)で「大巻伸嗣―地平線のゆくえ」が開催中です。※会期:2023年4月15日~10月9日

大巻は、空間全体をダイナミックに変容させ、観る者を異世界に誘うような幻想的なインスタレーション作品やパブリックアートを数多く手がけています。

また、アジアやヨーロッパなど世界各地でその土地の風土や記憶を反映させた作品を発表しています。

今回の展覧会は、大巻の個展としては東北地方初となります。

展覧会に先駆けて、大巻は青森県内各地の風物や自然、信仰の形などを取材し、人々の声に耳を傾けるなかで、人や自然、物質世界や精神世界の生と死が円環を成すような死生観というテーマにたどり着きました。

会場は、近年の代表作のひとつである「Liminal Air Space-Time」シリーズをはじめとする新作インスタレーションを中心に紹介します。

同シリーズでは、一枚の薄い布が大きく波打つように有機的に動き、人々のなかに眠っている身体感覚を呼び覚まします。

私たちが普段感じることができない時間や空間における境界の揺らぎや、目に見えない重力について体感することで、世界の存在そのもの、生と死、崩壊と創造などの根源的な問いに静かに向き合う時空間が生まれます。
 
 
大巻伸嗣(おおまき・しんじ)
1971年岐阜県生まれ。神奈川県在住。
「存在」とは何かをテーマに制作活動を展開する。
環境や他者といった外界と、記憶や意識などの内界、その境界である身体の関係性を探り、三者の間で揺れ動く、曖昧で捉えどころのない「存在」に迫るための身体的時空間の創出を試みる。
 
 
大巻伸嗣―地平線のゆくえ
会場 弘前れんが倉庫美術館
会期 2023年(令和五年)4月15日(土)~10月9日(月・祝)まで
開館時間 午前9時~午後5時(入館は閉館の30分前まで)
休館日 火曜日
※ただし5月2日(火)、8月1日(火)は開館
観覧料 一般1300円(1200円)、大学生・専門学校生 1000円(900円)
※( )内は20名以上の団体料金
※以下の方は無料
高校生以下、弘前市内の留学生、満65歳以上の弘前市民
ひろさき多子家族応援パスポート持参者、障がいのある方と付き添い1人
   
 

本展展示風景 撮影:木奥惠三 

 
  
 
 




 

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