建築
Posted on 2017-08-14
ル・コルビュジエの浮かぶ避難所「アジール・フロッタン」の全貌が日本初公開

日本人にはあまり知られていない、ル・コルビュジエの建築の展覧会が、東京・丸の内のASJ TOKYO CELLで開催されています。
展覧会の名称は「アジール・フロッタン 再生展-浮かぶ避難所 ル・コルビュジエが見た争乱・難民・抵抗-」。
パリのセーヌ川にある“浮かぶ避難所”「アジール・フロッタン」は、ル・コルビュジェが世界救世軍の依頼でデザインしたコンクリート製の船で、第一次世界大戦の混乱によって生じた女性難民を収容すべく、1929年に完成しました。
もともとは石炭を運ぶための船だったものでしたが、コルビュジエは箱形の船体に柱や屋根、水平窓を増築し、近代建築としての内部空間を実現しました。
船は今でもノートルダム大聖堂から上流約1㎞のセーヌ川に浮かんでいますが、老朽化によって建築の機能は失われていました。
しかし、フランス国立工芸院名誉教授で都市計画建築家のミシェル・カンタル=デュバール氏ら5名の有志によって2005年から修復工事を実施されてきました。
今秋には、日本から桟橋が寄贈され、2018年、ギャラリー機能を持った建築として再生される予定です。
今回の「アジール・フロッタン 再生展」は、この新しい船出を祝して開催されるもので、ル・コルビュジエ財団から提供された完成当時の資料、設計のスタディ、現在の写真や映像などが展示されています。
全長約18mの船の模型もあります。
「アジール・フロッタン」の全貌が紹介されるのは、今回の展示が日本で初めてです。
アジール・フロッタン 再生展-浮かぶ避難所 ル・コルビュジエが見た争乱・難民・抵抗-
会期 2017年(平成29年)8月5日(土)から22日(火)まで
会場 ASJ TOKYO CELL
入場料 無料



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