建築

Posted on 2020-09-19
分離派建築会 設立100周年  彼らの建築芸術を振り返る展覧会



分離派建築会創立時の集合写真 1920年(大正9年)2月3日 写真協力:NTTファシリティーズ 


「過去の建築圏からの分離」を宣言
「分離派建築会100年展 建築は芸術か?」が、2020年(令和二年)10月10日から12月15日まで、東京・汐留のパナソニック汐留美術館で開催されます。

分離派建築会とは、日本で初めてとされる建築運動です。

1920年(大正九年)、東京帝国大学建築学科の卒業をひかえた同期6人が結成し、活動を開始しました。

明治以降に日本に移入された西洋の様式建築の学習は、明治末期にはほぼ達成され、最新の建設技術にふさわしい新しい建築のあり方が模索されていました。

そうした状況のなか、彼らは「過去の建築圏からの分離」を宣言し、建築の芸術性を主張しました。

宣言の全文は以下のように力強いものです。

分離派建築會宣言
我々は起つ。
過去建築圏より分離し、總ての建築をして眞に意義あらしめる新建築圏を創造せんがために。
我々は起つ。
過去建築圏内に眠つて居る總てのものを目覺さんために溺れつゝある總てのものを救はんがために。
我々は起つ。
我々の此理想の實現のためには我々の總てのものを愉悦の中に献げ、倒るゝまで、死にまでを期して。
我々一同、右を世界に向つて宣言する。

分離派建築会は作品展を7回開催し、出版活動も展開。

1922年(大正十一年)、第一次世界大戦の終結を記念して、東京・上野公園で開催された「平和記念東京博覧会」(主催:東京府)では、展示館の設計を手掛け、以降、住宅、公共的建築、商業建築などを通して、自分たちの考える建築の芸術を発表し続けました。

今回の「分離派建築会100年展」では、図面、模型、写真、映像、関連する美術作品の計160点によって、彼らの軌跡を振り返ります。

分離派建築会が希求した建築の芸術とは何か?

結成100周年にあたって、日本近代建築の歩みの中で果たした、彼らの役割を明らかにしていきます。

会場は以下の7つの章立てで構成
Ⅰ 迷える日本の「建築様式」

Ⅱ 大正9年「我々は起(た)つ」

Ⅲ 彫刻へ向かう「手」

Ⅳ 田園へ向かう「足」

Ⅴ 構造と意匠のはざまで

Ⅵ 都市から家具、社会を貫く「構成」

Ⅶ 散開、それぞれのモダニズム建築
 
  
分離派建築会100年展 建築は芸術か?
会期 2020年(令和二年)10月10日(土)から12月15日(火)まで
会場 パナソニック汐留美術館
休館日 水曜日
入館料 一般800円、65歳以上700円、大学生600円、中・高校生400円、小学生以下無料
公式サイト https://panasonic.co.jp/ls/museum/ 
 
 

山田守 卒業設計 国際労働協会 正面図 1920年(大正9年) 東京大学大学院工学系研究科建築学専攻 【展示期間:10月10日~11月10日】 


 

堀口捨己 紫烟荘 1928年(昭和3年) 『紫烟荘図集』(洪洋社)所収、東京都市大学図書館 


 

山田守 東京中央電信局竣工 1925年(大正14年) 郵政博物館 


 

森田慶一 京都大学楽友会館 1925年(大正14年) 撮影:2020(令和2)年、若林勇人 


   

石本喜久治、山口文象 白木屋百貨店 透視図 1928年(昭和3年) 石本建築事務所 


※画像写真の無断転載はご遠慮ください
   
 
     




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締め切りは、2020年10月9日24時です。

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