アート / 歴史 / 音楽

Posted on 2019-11-28
古代楽器と古代の音を体験 半蔵門ミュージアムで特集展示「復元された古代の音」



  

正倉院や古代中国の遺品を参考に楽器を復元
半蔵門ミュージアム(東京・千代田区)で、2019年(令和元年)12月4日(水)から2020年3月1日(日)まで、特集展示「復元された古代の音」が開催されます。

奈良の正倉院には、752(天平勝宝4)年の東大寺大仏開眼供養会に用いられた楽器や、その残欠が遺されています。

しかし、こうした楽器を使った音楽がどのようなものであったのか、今では想像するよりほかはありません。

今回の特集展示では、古代の音を現代によみがえらせる目的で復元された楽器9点を紹介します。

これらは正倉院に遺されている楽器(「五絃琵琶」「箜篌」「簫」「方響」)や、中国古代遺跡の出土品などを参考に製作されました。

楽器に施された美しい装飾性より、演奏のための機能性を優先したため、厳密な意味での復元品とは異なりますが、展示室ではそれぞれの楽器の特徴ある音色も楽しめます。

また、これらの楽器を用いて開催した演奏会(2009年開催)の映像も上映します。

楽器を奏でる菩薩仏画なども展示
楽器を奏でる情景が描かれた「阿弥陀聖衆来迎図」と「清海曼荼羅」も展示します。

古来、音楽が仏教と深いかかわりがあったことが、これらの作品から窺い知ることができるでしょう。

半蔵門ミュージアム概要
半蔵門ミュージアムは、真如苑が所蔵する仏教美術を一般に公開するために設立した美術館です。

中核となる地下1階の展示エリアでは、運慶作と推定される真如苑真澄寺蔵《大日如来坐像》(重要文化財)や、上醍醐普門院の旧本尊で醍醐寺中興の祖・義演ゆかりの《不動明王坐像》(平安~鎌倉)、ブッダの生涯の様々な場面を表したガンダーラ仏伝浮彫などが常設展示されています。

また、テーマを変えて仏教絵画や経典などを紹介する特集展示も行っています。

3Fシアターでは、映像作品『大日如来坐像と運慶 祈りと美、そしてかたち』、『ガンダーラの仏教美術 ~釈尊の生涯を辿る~』が上映されています。

アクセスは、地下鉄「半蔵門駅」出口すぐ。入館料は無料です。

 五絃琵琶 


 

 箜篌 


 

 簫 

 編鐘 

 
 




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