アート
Posted on 2025-07-23
【展覧会レビュー】大正時代の新鮮で魅力的なイメージ「大正イマジュリィの世界 デザインとイラストレーションの青春 1900s―1930s」
2025年(令和七年)7月12日(土)から8月31日(日)まで、東京・西新宿のSOMPO美術館で「大正イマジュリィの世界 デザインとイラストレーションの青春 1900s―1930s」が開催中です。
イマジュリィ(imagerie)とはフランス語で、ある時代やジャンルに特徴的なイメージ群のことです。
1900~1930年代の日本には西洋から新しい複製技術が次々に到来し、雑誌や絵葉書、ポスター、写真などに新鮮で魅力的なイメージがあふれました。
「大正イマジュリィ」とはこれらの大衆的複製物の総称で、本展では、文学と美術、音楽などが混じりあう近代の書物と刷物を愛した山田俊幸氏の収集品から、大正時代を中心とする約330点が紹介されています。
展示は、藤島武二、杉浦非水、竹久夢二など大正時代の出版文化に創造的な足跡を残した12名の作家を取り上げる〈大正イマジュリィの作家たち〉と、エラン・ヴィタル、浮世絵、怪奇美、大衆文化など、テーマ別に作品を紹介する〈さまざまな意匠〉で構成されています。
普段はまとめて展示することの難しい画家たちの装幀や挿絵が一堂に展示されているのが、大きな見どころのひとつです。
テレビもインターネットもなかった時代の庶民にとって、印刷物はほぼ唯一の視覚的な情報源であり、お気に入りの挿絵はくりかえし眺める宝物でした。
紙の印刷自体が減りつつある今、希少な存在になった大正イマジュリィの「物」としての存在感も感じることができる展覧会です。
現代のロマンティックの原点
大正時代は、明治時代の立身出世主義と昭和中期の戦時統制のあいだにあって、個人の内面に関心が向き、感性や感情が表現されました。
いま私たちが享受しているロマンティックな恋愛観、江戸と京都の日本情緒、魅力的なイラストレーション、都会的なデザインなどは、この時代に生み出されたものです。
国際的にも認知された日本の独特な大衆文化のルーツを発見できます。
【監修者 山田俊幸氏(1947-2024)】
近代文学から出版文化に興味を広げ収集・研究。大正イマジュリィ学会の創立会員・役員を務め、自身の収集品を核に2010年「大正イマジュリィの世界」展(渋谷区立松濤美術館)を開催。同展はその後も巡回。元・帝塚山学院大学教授、日本絵葉書会会長等。
大正イマジュリィの世界
デザインとイラストレーションの青春 1900s―1930s
会期 2025年7月12日(土)~8月31日(日)
会場 SOMPO美術館(https://www.sompo-museum.org/)
休館日 月曜日(ただし7月21日・8月11日は開館)、7月22日、8月12日
開館時間 午前10時~午後6時(金曜日は午後8時まで)※最終入館は閉館30分前まで
観覧料 一般(26歳以上):事前購入券1400円、当日券1500円、25歳以下/事前購入券1000円、当日券1100円、高校生以下無料
※税込
※年齢は入場時点
問い合わせ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
以下は、7月11日に行われたプレス内覧会で撮影した会場です。
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