アート
Posted on 2026-04-06
【展覧会レビュー】「下村観山展」観山芸術の核心に迫る大回顧展

日本画家・下村観山の大回顧展が、東京・竹橋の東京国立近代美術館で開催中だ。
観山は紀伊徳川家に代々仕えた能楽師の家に生まれ、橋本雅邦に学んだのち、東京美術学校に第一期生として入学した。
卒業後は同校で教鞭を執るが、校長の岡倉天心とともに辞職、日本美術院の設立に参加、北茨城の五浦に移住し画業の研鑽に励んだ。
観山は、狩野派、やまと絵の筆法を習得して若くから頭角を現し、2年間のイギリス留学を通して幅広い視野を身に付け、日本画壇を牽引する存在へと成長する。
今回の展覧会には約150件が出品され、観山画業の軌跡を示す。観山の全貌を目の当たりにできる観山回顧展の決定版といえるだろう。
圧倒的な超絶筆技
観山は狩野派、やまと絵、琳派、中国絵画そして西洋絵画まで、東西の伝統的な絵画表現を徹底的に学び、自由自在に筆を操った。
今なお、その繊細な筆技は他の追随を許さない。 観山の超絶筆技をぜひ見てほしい。会場では単眼鏡の有料貸出も行っており、作品の細部を鮮明に鑑賞することも可能だ。単眼鏡で覗いたときに現れる観山の超絶筆技に息を呑むことだろう。
会場は2部構成になっている。
第1部 画業をたどる ー 生涯と芸術
各時期の代表作を通して、年代順に画業をたどる
第1章 若き日の観山(1873–1902 誕生・上京~修業時代~日本美術院への参加)
第2章 西洋を識る(1903–1905 イギリス留学)
第3章 飛躍の時代(1906–1913 帰国~日本美術院再興前夜)
第4章 画壇の牽引者として(1914–1930 日本美術院再興~死没)
第2部 制作を紐解く ー 時代と社会
制作時期に関係なく3つのテーマで、観山の創作に対する取り組みを描き出す
第1章 何をどう描いたか――不易流行
第2章 なぜこれを描いたか――日本近代と文化的アイデンティティ
第3章 作品の生きる場所、作品がつなぐもの




※写真はすべて下村観山展(2026年3月17日~5月10日 東京国立近代美術館)展示風景
Exhibition Information
会場 東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー
会期 2026年3月17日(火)~5月10日(日)
休館日 月曜日(ただし、5月4日は開館)
開館時間 10:00~17:00(金曜・土曜は10:00~20:00)
※入館は閉館の30分前まで
問い合わせ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
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