アート
Posted on 2026-04-03
【展覧会レビュー】「北斎 冨嶽三十六景 井内コレクションより」 国立西洋美術館 全46図一挙公開
国立西洋美術館(東京・上野)で「北斎 冨嶽三十六景 井内コレクションより」が開催中だ。
西洋美術を専門とする同館で北斎の展覧会が開催されることに違和感を覚える人がいるかもしれない。開催の背景には、北斎の作品はその斬新な構図、自然や人物を生き生きと捉える卓越した表現力によって、西洋の画家たちに大きなインパクトを与えたという歴史的事実がある。
2017~18年に同館では企画展「北斎とジャポニスム― HOKUSAIが西洋に与えた衝撃」を開催し、北斎の影響力の大きさを紹介した。
北斎作品の影響はモネやドガらの印象派のみならず欧米各地に広がり、さらには本展と同時開催の展覧会で紹介しているリトアニアの代表的画家M. K. チュルリョーニスの作品にもその影響が見られる。
本展は2024年に井内コレクションから国立西洋美術館に寄託された、北斎の『冨嶽三十六景』(1830~33年頃)を初披露する展覧会だ。
北斎の代表作である本シリーズの全46図が一挙に公開されている。さらには、特に高い人気を誇る「神奈川沖浪裏」と「凱風快晴」については、それぞれ異なる摺りをもう1点ずつ展示している。
一部作品は、裏表両面から鑑賞できるようになっている。浮世絵版画の裏側が見られる貴重な機会だ。江戸時代の庶民が浮世絵作品を手に取って、表裏を返しながら眺めて楽しんだ感覚が追体験できる。
国立西洋美術館で北斎の代表作を鑑賞することで、西洋の芸術家たちを惹きつけた歴史に思いを馳せながら、北斎作品の魅力を再発見することだろう。
※写真はすべて「北斎 冨嶽三十六景 井内コレクションより」における展示風景。2026日3月27日に実施されたプレス内覧会において撮影
※作品はすべて、葛飾北斎『冨嶽三十六景』より、1830-33年頃(天保1-4年頃)、横大判錦絵、井内コレクション(国立西洋美術館に寄託)
Exhibition Information
会期 2026年3月28日[土]~6月14日[日]
開館時間 9:30~17:30(金・土曜日は~20:00)
※入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日、5月7日[木](ただし、5月4日[月・祝]は開館)
会場 企画展示室B3F
観覧料 一般2,200円、大学生1,300円、高校生1,000円
※中学生以下、障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名は無料(入館の際に学生証等の年齢の確認できるもの、障害者手帳等をご提示ください)
※大学生及び高校生の方は、入館の際に学生証をご提示ください。
※国立美術館キャンパスメンバーズ加盟校の学生・教職員は、本展を学生1,100円、教職員2,000円でご覧いただけます。(学生証または教職員証をご提示のうえ、会期中、ご来場当日に国立西洋美術館の券売窓口にてお求めください)
※観覧当日に限り本展の観覧券で同時開催の企画展「チュルリョーニス展 内なる星図」、常設展もご覧いただけます。
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