アート

Posted on 2014-06-05
千葉市美術館で「江戸へようこそ! 浮世絵に描かれた子どもたち」展



歌川国芳 《 幼童席書会 》 弘化期(1844-47)頃 公文教育研究会蔵 (後期展示)


Editor:蓬田(よも)修一

2014年7月8日(火)から8月31日(日)まで、千葉市美術館で「江戸へようこそ! 浮世絵に描かれた子どもたち」展が開催されます。

浮世絵には、子どもをめぐる江戸文化のあり方を伝えてくれる作品が少なくありません。

美人画、役者絵、風景画を代表的主題として認識することの多い浮世絵ですが、子どもを題材とした浮世絵もまた重要な分野であり、大きな需要があったことは特筆すべきでしょう。

親は子を宝として守り育て、ふれあいを大切にし、心づくしの玩具や屋内外での遊びの機会を与えました。

一方で、寺子屋での学習や諸芸の稽古事にも熱心で、江戸の子どもたちは十分な教育を受けていたのです。

注目すべきことは、これらの子どもを巡る光景がありきたりの日常であったにも関わらず、絵の主題となり、それを購買する人が多くいたという点です。

幕末• 明治期に来日した多くの外国人が、日本の子どもが非常に大切にされ、幸福そうにしていることを印象深く書き残し、日本を「子どものパラダイス」とさえ評しています。

子どもたちを無条件に愛し、守るべき愛らしい存在として描いてきた浮世絵は、美術的価値ばかりでなく、親が子どもを守り育てる本来のあり方を示しているともいえるでしょう。

本展覧会では、I 子どもへの愛情、II 子どもの成長を願う、III 江戸は教育熱心、IV 遊び好き• いたずら好き、V キッズ大行進―やつし絵• 見立絵―、VI 子どもの好きなお話、という6 つのコーナーで構成され、公文教育研究会所蔵の子ども浮世絵コレクションを中心とする約300 点の作品が展示されます。

見どころは次のとおりです。

公文教育研究会のコレクション
本展は公文教育研究会の「子ども浮世絵」コレクションを中心に、浮世絵に描かれた子どもたちをめぐる文化をご紹介する展覧会です。公文教育研究会は、1986 年から収集をはじめ、現在では3,200 点におよぶ資料を所蔵しています。「子ども浮世絵」に特化したそのコレクションは、世界でも非常に稀なものです。

「 子ども浮世絵」をテーマにした大規模展覧会!
これまでも「子ども浮世絵」をテーマにした展覧会は各地で開催されてきましたが、本展はその中でも初めてといえる大規模なものです。公文教育研究会のコレクションだけでなく、千葉市美術館所蔵の浮世絵も展示。開館以来浮世絵を紹介し、コレクションも豊富な千葉市美術館ならではの企画となっています。

子どもと一緒に鑑賞!
子どもをテーマとした展覧会のため、親子での鑑賞をサポート!「おやこ割引」(高校生以下のお子様とご一緒にご来館の保護者2人までは入館料が500 円になります)が用意されています。また、こども向けのイベントも充実。子どもに着想を得た曲などを演奏するコンサートや、昔の遊びや飴細工を体験できる縁日、子どもだけでの来館と鑑賞をサポートするギャラリークルーズなど、夏休みにぴったりのイベントが盛りだくさんです。

※ 会期中に大幅な展示替があります。前期:7月8日(火)から8月3日(日)まで /後期:8月5日(火)から8月31日( 日)まで

浮世絵に描かれた子どもたち」展
会期 2014年7月8日(火)から8月31日(日)まで
*展示替あり。前期は7月8日(火)から8月3日(日)まで、後期は8月5日(火)から8月31日( 日)まで
会場 千葉市美術館
開館時間 10時から18時まで 金・土曜日は10時から20時まで *入場受付は閉館の30分前まで
休館日 第1月曜日(8月4日)
観覧料 一般800円(640円)、大学生560円(450円)、小・中・高校生は無料
*( )内は前売り、団体20名以上、および市内にお住まいの65歳以上の方の料金
展示内容や関連企画など詳細については公式サイトでご確認ください。

鈴木春信 《 夏姿 母と子 》 明和4-5年(1767-68)頃 公文教育研究会蔵 (前期展示)

喜多川歌麿 《 夢にうなされる子どもと母 》 寛政(1789-1801)後期 公文教育研究会蔵 (前期展示)

勝川春章 《 正一位三囲稲荷大明神 》 天明期(1781-89) 公文教育研究会蔵 (後期展示)


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開催を記念して、浮世絵に描かれた子どもたち」展の招待券を、Media & Communication読者の5組10名様にプレゼントいたします。

以下のフォームより、お名前、メールアドレス、ご住所をお書きになり、ご応募ください。

締め切りは、2014年7月10日24時です。

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