アート / マーケティング

Posted on 2017-05-08
人間ポンプなど非日常のスペクタクル「見世物」


絵看板 謎の人魚(志村静峯作) 昭和30年代 個人蔵 


近現代の見世物に特化
国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)の総合展示 第4展示室副室において、特集展示「見世物大博覧会 現代編」が開催中です(会期:2017年4月18日(火)~7月17日(月祝))。

見世物とは、盛り場や祭りの会場に小屋を建て、その中で非日常な芸や品物を見せる興行のことです。

小屋の前には不思議なモノが描かれた絵看板を並べ、怪しげな口上で人を集めて小屋に入れます。

今ではほとんど見られなくなりましたが、近世から最近まで、都市部を中心にその命脈は引き継がれてきました。

今回の特集展示に先立つ2016年9月8日から11月29日までの期間、国立民族学博物館(大阪府・吹田市)で、「見世物大博覧会」が開催されました。

その後、2017年1月16日から3月20日にかけて、今回の同会場の国立歴史民俗博物館 第3展示室で、同館がコレクションする近世から近代初期の資料を中心にした「見世物大博覧会」が開催されました。

今回の特集展示は、今年1月から3月にかけて開催された「見世物大博覧会」のテーマを引き継ぎつつ、時代と空間について、より近現代に特化したものです。

会場では、近年まで行われてきた見世物小屋の現場の様子ができる限り再現されています。

主な展示品は、1990年代半ばまで見世物小屋を開いていた安田興行社が使用していた絵看板やディスプレー、主要な演目である「人間ポンプ」や「火炎放射」などの小道具類、ビラ・写真・ポスターなど、実際に見世物小屋を構成していた原資料です。

これらの資料の多くは、現在、京都文教大学の鵜飼正樹教授が所有しており、実際の展示も鵜飼氏の協力を得ながら実施されています。

特集展示「見世物大博覧会 現代編」
会期
 2017年(平成29年)4月18日(火)から7月17日(月・祝)まで
会場 国立歴史民俗博物館 第4展示室 副室
観覧料 一般420円(350円)、高校生・大学生250円(200円)、中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
※総合展示もあわせて観覧できます。
※毎週土曜日は高校生は入館無料

絵看板 たこ娘かに男(志村静峯作) 昭和20~30年代 個人蔵 

絵看板 人間ポンプ(志村静峯作) 昭和30年代 個人蔵  




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