アート

Posted on 2020-11-18
洗練された美意識の到達点「琳派と印象派 東西都市文化が生んだ美術」 アーティゾン美術館



 

都市文化が生んだ天才画家たち
東京・八重洲のアーティゾン美術館で「琳派と印象派 東西都市文化が生んだ美術」が、2020年(令和二年)11月14日(土)から開催中です。

琳派は、17世紀初めの俵屋宗達、18世紀初めの尾形光琳らによって、日本の都であった京都の町人文化として生まれました。

19世紀初めになると、酒井抱一や鈴木其一らによって、将軍お膝元の江戸に引き継がれ、装飾的な美感を核として発展します。琳派は、いわば都市の美術と言えます。

一方、印象派は、19世紀後半のフランス・パリを中心に、マネ、モネ、ドガ、ルノワール、セザンヌらによって、日常的な経験を通して受ける印象や市民生活の喜びを率直に表現する、ヨーロッパの新しい近代美術です。

今回の展覧会は、日本とヨーロッパ、東西の都市文化が生んだ天才画家たちの作品を通して、大都市ならではの洗練された美意識の到達点を比較しつつ見渡そうとする、新たな試みです。

アーティゾン美術館コレクションの核となる印象派の名画と、初公開となる琳派作品を軸に、国内の寺院、美術館、博物館が所蔵する代表作品を加えた、国宝2点、重要文化財7点を含む約100点の作品で構成されています(展示替えがあります)。琳派ファンも印象派ファンも満足のラインナップです。

東西の美術を楽しみながら、「都市文化」も再考できるのではないでしょうか。
  

琳派と印象派 東西都市文化が生んだ美術
会期 2020年(令和二年)11月14日(土)から2021年(令和3年)1月24日(日)まで
前期:11月14日(土)~12月20日(日)
後期:12月22日(火)~1月24日(日)
会場 アーティゾン美術館
休館日 月曜日(11月23日、1月11 日は開館)、11月24日、年末年始(12月28日~1月4日)、1月12日
入場方法 日時指定予約制(ウェブ)
※ウェブ予約チケットが完売していない場合のみ、美術館窓口でも当日チケットを販売
入館料 ウェブ予約チケット一般1700円、当日チケット(窓口販売)一般2000円、学生無料(要ウェブ予約、ただし中学生以下はウェブ予約不要)
公式サイト www.artizon.museum 
 
会場風景をご紹介 
(※11月13日に行われたプレス内覧会にて、M&C編集部 宮川が取材・撮影)
 

入ってすぐ出迎えてくれるのは、6曲1双の《洛中洛外図屛風》です。 

「第一章 the琳派」の展示です。「1.花木草花」に続き、「2.物語絵」「3.墨の世界」と続きます。 

第二章は「1.継承」「2.水の表現」「3.間(ま)」「4.扇形」「5.注文主」について、琳派と印象派の作品を対比させる展示になっています。手前のガラスケースの中は尾形光琳の《流水図広蓋》、尾形乾山の《武蔵野隅田川図乱箱》(どちらも前期のみの展示)、壁にかかっているのはモネの《睡蓮》と《睡蓮の池》です。 

重要文化財の俵屋宗達《舞楽図屛風》(江戸時代17世紀、醍醐寺蔵)は「3.間(ま)」のエリアにあります。前期のみの展示です。後期はここに国宝の俵屋宗達《風神雷神図屛風》(江戸時代17世紀、建仁寺蔵)が展示されます。 

「4.扇形」では、宗達工房、中村芳中、マネ、ドガによる扇形の作品が並びます。(ドガの作品は前期のみの展示です。) 

「5・注文主」の作品。ルノワールの《すわるジョルジュ・シャルパンティエ嬢》《少女》、ロダンの《ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ》やブールデルの《アナトール・フランス像》が展示されています。 

「第三章 the印象派」は「1.都市市民の肖像」「2.静物への関心」「3.神話的世界」「4.郊外への憧憬」で構成されています。手前はメアリー・カサットの《娘に読み聞かせるオーガスタ》。 

マネの《自画像》、ドガの《レオポール・ルヴェールの肖像》、カイユボットの《ピアノを弾く若い男》が並んでいます。 


 

「3.神話的世界」の展示ではブールデルの《サッフォ》、ロダンの《立てるフォーネス》の彫刻作品が紹介されています。続く「4.郊外への憧憬」ではモネの《アルジャントゥイユ》《黄昏、ヴェネツィア》、ピサロの《菜園》などの風景画が並んでいます。 


 

締めくくりの「終章 都市を離れて」。セザンヌの《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》を挟んで、鈴木其一の《富士筑波山図屛風》が左右に配されていています(写真は、左隻)。印象派と琳派が融合したような印象を受けました。 


 
 
         




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