アート

Posted on 2022-03-24
回顧展「フランソワ・ポンポン展 動物を愛した彫刻家」 山梨県立美術館



《シロクマ》 1923-1933年 / 白石大理石 群馬県立館林美術館蔵 


 
ポンポンの作風の変遷と生涯をたどる
19世紀末から20世紀初頭にかけて活躍した彫刻家、フランソワ・ポンポンの日本で初めての回顧展「フランソワ・ポンポン展 動物を愛した彫刻家」が山梨県立美術館で開催されます。

ポンポンは、ロダンをはじめとする有力彫刻家たちの下彫り職人として長年キャリアを積みました。

その後20世紀初頭に、動物彫刻家としての歩みを始め、《シロクマ》に代表される、単純にして優美な形状をもつ独創的な動物彫刻で世に認められました。

当時モダンであったポンポンの作品の造形美は、現代においても色褪せることなく、子どもから大人まで親しみを感じられる普遍性をもっています。

展覧会では、ポンポンのキャリアの最初期の人物彫刻から、形の洗練を極めた最晩年の動物彫刻まで、約90点の作品を通じて、作風の変遷と生涯をたどります。

およそ100年前に、動物彫刻の表現を一新した動物彫刻家ポンポンの魅力が堪能できます。

51歳のとき動物彫刻で活路を見出す
20歳でパリに出てからは、ロダンなど有力彫刻家たちの下彫り職人として働きながら、1889年のパリ万博などの機会に自作の人物彫刻を出品して、彫刻家として大成することを目指します。

しかし、人物彫刻では決定的な評価が得られない状況が長く続きました。

転機は1906年に訪れます(当時51歳)。動物彫刻を初めて公に発表すると、ポンポンはこの分野に活路を見出しました。

動物の姿や動きの特徴を的確につかみ、細部を省略して表面を磨き上げ、簡潔で流麗な形状へと洗練を重ねていくことで独自のスタイルを築きます。

1922年(当時67歳)に発表した等身大の《シロクマ》の彫刻は、好評を博しました。

当時の「アールデコ」と呼ばれるデザイン様式の流行により、ポンポンのモダンでシンプルな造形は彫刻界だけでなく、装飾芸術の領域でも高い評価を得ることになります。

《シロクマ》の発表以降、世界のコレクターがポンポンの動物彫刻を買い求め、またリュクサンブール美術館やメトロポリタン美術館といった主要美術館も作品を購入しました。

1925年と1933年にはフランス国家からレジオン・ドヌール勲章を授かり、ポンポンの名声は揺るぎないものになったのです。

フランソワ・ポンポン展 動物を愛した彫刻家
会場 山梨県立美術館 特別展示室
会期 2022年(令和四年)4月16日(土)から6月12日(日)まで
開館時間 午前9時~午後5時 ※入館は午後4時30分まで
休館日 月曜日(5/2は開館) ※フランソワ・ポンポン展会期中の休館日
チケット料金 一般1000円(840円)、大学生500円(420円)
※( )内は20名以上の団体料金、県内宿泊者割引料金
※高校生以下の児童・生徒は無料(高校生は生徒手帳持参)
※県内65歳以上の方は無料(健康保険証等持参)
※障害者手帳をご持参の方、およびその介護をされる方は無料
     
  

《ペリカン》 1924年 / ブロンズ ディジョン美術館蔵(国立自然史博物館より寄託) © Musée des Beaux-Arts de Dijon/François Jay 


 

「鳩を抱くポンポン」 写真(撮影年不詳) 群馬県立館林美術館蔵 


  
      
        




 

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