アート

Posted on 2024-12-07
静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)2025年度開催展覧会 国宝・重要文化財だけでなく”未来の国宝”も登場


2025年度(25年4月~26年3月)は4展の展覧会が開催予定です。

各展の概要を紹介します。 

国宝《曜変天目(稲葉天目)》
南宋時代(12~13世紀)

中国陶磁の至宝、曜変天目。12~13世紀の南宋時代に作られ、世界に3点のみ現存し、全てが日本に伝わっています。

多くの人々を魅了し続けているのは、漆黒の釉薬に浮かぶ虹色の光彩による謎めいた美しさでしょう。
曜変天目はこの神秘的な輝きの他にも、製法や伝来などさまざまな謎を秘めています。

本展では工芸の黒い色彩をテーマとして、刀剣や鉄鐔など「黒鉄くろがね」とよばれる鉄の工芸品や「漆黒」の漆芸品を紹介します。

そして中国と日本の黒いやきものの歴史をたどりつつ、最新の研究成果をもとに、曜変天目が秘めるさまざまな謎と秘密にせまります。

 

絵画入門 よくわかる神仏と人物のフシギ
2025年7月5日(土)~9月23日(火・祝)

国宝 因陀羅《禅機図》 元時代(14世紀)

古美術のなかの神さま、仏さま、そして人の姿に注目する入門展です。

物語や和歌を主題としたやまと絵に描かれた人物、神さまを表現した絵、禅宗の人々を中心に愛好された道教や仏教の偉いお坊さんなどを描いた絵、中国の故事を題材にした絵などをとりあげます。

「この人は誰?」「このポーズの意味は?」「何をしているところ?」――神仏と人物が表されるときの約束事や背景にあるストーリーを、やさしく紐解きながらご紹介します。

※前後期(前期:7/5~8/11、後期:8/13~9/23)で、展示作品総入替

 

修理後大公開! 静嘉堂の重文・国宝・未来の国宝
2025年10月4日(土)~12月21日(日)

国宝 伝馬遠《風雨山水図》 
南宋時代(13世紀)

静嘉堂@丸の内・開館3周年となる本展では、静嘉堂の東洋絵画の一品が勢揃いします。

大阪・関西万博2025にちなみ、20世紀初頭の博覧会に出品した岩﨑家所蔵の光琳派や肉筆浮世絵、近代絵画などを皮切りに、国宝1件、重要文化財13件、博覧会出品作10件余りを一挙公開!

そして未来の国宝!菊池容斎の破格の巨大絵画が丸の内に登場します。

そのうち修理後初公開の重要文化財9件、重要美術品2件はいずれも室町時代の屏風や中国宋・元時代の貴重な作品です。

筆墨の美や、見事な自然描写を、日中の作品を比較しながら堪能できるのは静嘉堂ならでは。

東洋絵画のメッセージを一歩踏み込んで味わう絶好の機会です。

※前後期(前期:10/4~11/9、後期:11/11~12/21)で、展示作品総入替

 

たたかう仏像
2026年1月2日~3月22日

重要文化財 《木造十二神将立像のうち寅神像》 
鎌倉時代・安貞2年(1228年)頃

仏像のなかには、武装して目をいからせ、怒った表情を見せるものがあります。

こうした仏像は、何のために何とたたかっているのでしょうか。

あるいは、何を護っているのでしょうか?

本展では、浄瑠璃寺旧蔵の十二神将立像(重要文化財)を中心に、武士と「たたかう仏像」の関係を展示。

また、神将像の鎧のルーツである中国・唐時代の神将俑を丸の内で初公開するほか、仏教絵画や刀剣等に表される多様な仏像の姿に注目します。

※前後期(前期:1/2~2/8、後期:2/11~3/22)で、展示替えあり

住所 東京都千代田区丸の内2-1-1 明治生命館1F
休館日 月曜日(祝休日は開館し翌平日休館)、展示替期間、年末年始など
開館時間 10:00~17:00
※夜間開館あり。公式サイトの各展覧会ページをご確認ください
※入館は閉館の30分前まで
入館料 一般 1,500円、大学・専門学校・高校生1,000円、中学生以下無料
※障がい者手帳提示の方700円(同伴者1名無料)

※「歌舞伎を描く―秘蔵の浮世絵初公開!」が、2025年1月25日(土)~3月23日(日)の会期で開催されます。

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