アート
Posted on 2013-12-13
「シャヴァンヌ展」Bunkamura25周年記念 フランス近代絵画の巨匠初の回顧展
Editor:蓬田(よも)修一
2014年1月2日(木)から3月9日(日)まで、東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムでBunkamura25周年記念「シャヴァンヌ展 水辺のアルカディア ピュヴィス・ド・シャヴァンヌの神話世界」が開催されます。
19世紀フランスを代表する壁画家として知られるピエール・ピュヴィス・ド・シャヴァンヌ(1824-1898)は、フランスの主要建造物の記念碑的な壁画装飾を次々と手がけ、また壁画以外の絵画においても才能を発揮し、数々の名作を残しました。
フレスコ画を思わせる落ち着いた色調で描かれた作品は、古来、桃源郷と謳われて来たアルカディアを彷彿とさせ、格調高い静謐な雰囲気を湛えています。また、その含意に満ちた奥深い世界は、象徴主義の先駆的作例と言われています。
古典的様式を維持しながら築き上げられたシャヴァンヌの斬新な芸術は、スーラ、マティス、ピカソといった新しい世代にも大きな影響を与えただけでなく、日本近代洋画の展開にも深く寄与しました。
構成は次の通りです。
第1章 最初の壁画装飾と初期作品 1850年代
1854-55年、私邸の食堂のために、初めての壁画装飾を制作。その壁画のひとつを再制作した《狩猟からの帰り》が1859年の絵画展で9年ぶりに入選、彼の壁画装飾の腕が注目され始めます。
第2章 公共建築の壁画装飾へ、アミアン・ピカルディ美術館 1860年代
1861年にサロンに出品した≪コンコルディア(平和)≫と≪ベルム(戦争)≫が歴史画部門第2席を獲得し、前者は国家買い上げの栄誉を受けました。1860年代末からは、のちに印象派を形成する画家たちとも親交をもち、そのパレットは、次第に明るい色彩を放っていきました。
第3章 アルカディアの創造 リヨン美術館の壁画装飾 1870-1880年代
1870-80年代、パンテオン、ピカルディ美術館、リヨン美術館などの壁画装飾を次々となし、まさにフランスを代表する壁画家となっていくと同時に、≪海辺の乙女たち≫や≪貧しき漁夫≫など、タブロー画の重要作を生み出しました。
第4章 アルカディアの広がり パリ市庁舎の装飾と日本への影響 1890年代
1891年に国民美術協会の会長に就任。ルーアン美術館、パリ市庁舎、パンテオンの最終作、さらに、アメリカのボストン公共図書館などの壁画装飾の依頼にも応えて制作し、まさに名実ともに画壇のトップとなりました。
日本で初となるシャヴァンヌの回顧展です。壁画として表現された世界は、作家本人の手になる再制作(縮小版)で展示されます。
オルセー美術館、リヨン美術館、メトロポリタン美術館など、世界の名だたる美術館が所蔵しているシャヴァンヌ作品が一堂に集まるのは大きな見どころです。フランス近代絵画の巨匠の作品をまとめて見ることができる貴重な機会です。
なお、同展は2014年3月20日(木)から 6月16日(月)まで、島根県立美術館での巡回展が予定されています。
Bunkamura25周年記念「シャヴァンヌ展 水辺のアルカディア ピュヴィス・ド・シャヴァンヌの神話世界」
会期 2014年1月2日(木)から3月9日(日)まで ※会期中無休
会場 Bunkamura ザ・ミュージアム
入館料 一般1400円(1200円)、大学・高校生1000円(800円)、中学・小学生700円(500円)
※( ) 内は前売および20 名以上の団体料金。
問い合わせ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
開館時間など詳細は公式サイトのシャヴァンヌ展特集でご確認ください。
【巡回展】島根県立美術館/2014年3月20日(木)から 6月16日(月)まで
■■■■招待券プレゼントへの応募は締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました。 Bunkamura25周年記念「シャヴァンヌ展 水辺のアルカディア ピュヴィス・ド・シャヴァンヌの神話世界」招待券プレゼント■■■■
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締め切りは、2013年12月31日24時です。
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