アート

Posted on 2020-02-25
「モネとマティス―もうひとつの楽園」2人の芸術家が生んだ楽園を検証



クロード・モネ 《睡蓮の池》 1899年 油彩/カンヴァス 88.6×91.9cm ポーラ美術館蔵 


主題であると同時に、制作の場であり、生きる環境だった「楽園」
令和2年(2020年)4月23日(木)から11月3日(火・祝)まで、箱根・仙石原のポーラ美術館で「モネとマティス―もうひとつの楽園」が開催されます。

19世紀から20世紀にかけて、急速な近代化や度重なる戦争などの混乱した社会状況のなか、「ここではないどこか」への憧れが、文学や美術のなかに表れます。

なかでもクロード・モネ(1840-1926)とアンリ・マティス(1869-1954)は、庭や室内の空間を自らの思うままに構成し、現実世界のなかにいわば人工的な「楽園」を創り出した点において、深く通じ合う芸術家であると言えます。

モネは19世紀末、近代化するパリを離れ、ジヴェルニーに終の住処を構えます。邸宅の庭で植物を育て、池を造成し、理想の庭を造りあげたモネは、そこに日々暮らしながら、睡蓮を主題とした連作を制作しました。

南仏に居を構えたマティスもまた、テキスタイルや調度品を自在に組み合わせ、室内を演劇の舞台さながらに飾り立てて描きました。こうしたモティーフは、南仏の光とともにマティスのアトリエと作品を彩ったのです。

モネの庭と、マティスの室内。彼らの「楽園」は、欠くことのできない主題であると同時に、制作の場であり、生きる環境でもありました。

本展覧会では、ふたりの芸術家がいかにして「楽園」を創り上げ、作品へと昇華させていったのかを検証します。
 
  
モネとマティス―もうひとつの楽園
会期
 令和2年(2020年)4月23日(木)から11月3日(火・祝)まで ※会期中無休
会場 ポーラ美術館
入館料 大人1800円(1500円)、シニア割引1600円(1500円)、大学・高校生1300円(1100円)、中学生以下無料
※(  )内は15人以上の団体料金
※シニア割引は65歳以上
 
 

アンリ・マティス 《トルコの椅子にもたれるオダリスク》 1928年 油彩/カンヴァス 60.0×73.0cm パリ市立近代美術館蔵 Musée d’Art Moderne de la Ville de Paris © Musée d’Art Moderne/Roger-Viollet 


 

クロード・モネ 《小舟》 1887年 油彩/カンヴァス 146.0×133.0cm マルモッタン・モネ美術館蔵 Musée Marmottan Monet, Paris ©Musée Marmottan Monet, Paris, France/Bridgeman Images 


 

アンリ・マティス 《ヴァイオリン・ケースのある室内》 1918-1919年 油彩/カンヴァス 73.0×60.0cm ニューヨーク近代美術館蔵 The Museum of Modern Art, New York, Lillie P. Bliss Collection, 1934 ©2019. Digital image, The Museum of Modern Art, New York/Scala, Florence 


 
  




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