アート / コラム

Posted on 2020-07-27
アート鑑賞 ティントレットの《天の川の起源》



 



こんにちは
宮川です。

今回も、アート作品をご一緒に鑑賞して参りましょう!

ティントレットの《天の川の起源》です。

ティントレット(1518年~1594年)は、イタリアルネサンス期ヴェネツィア派の巨匠です。この作品は、1575年から1580年頃に制作されました。

天の川の誕生にまつわるギリシア神話が主題です。

どんな話かというと、

主神ゼウスは自分の子、ヘラクレスに女神ヘラの乳を飲ませようとします。

ヘラの乳は不死の力があるとされて、ゼウスはヘラクレスを不死身にしたかったからです。

眠っているヘラの寝所に行って乳を吸わせました。

ところが、ヘラクレスの吸う力があまりに強く、ヘラは激痛で目を覚まし、ヘラクレスを払いのけてしまいます。

たくさんの母乳がこぼれミルクの川となり、天の川(ミルキー・ウェイ)となったのです。

絵に戻りましょう。

青い空はコバルトブルー。赤、青、白の布はたっぷり重厚で、寝台の黄金の幕も豪華。

天使が飛び交っていて、とても華やかで素晴らしいです。

鷲はゼウスのアトリビュート。孔雀はヘラのアトリビュートです。

個人的には、ヘラの乳から白い線を描いて放たれる乳が漫画っぽく感じてしまいました!

この作品は、ロンドンのナショナル・ギャラリーのコレクション。

東京・上野の国立西洋美術館で開催されている「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」に出品されています。

これからも素敵な作品を、ご一緒に鑑賞して参りましょう!
 
 
  




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