アート

Posted on 2022-07-09
特別展「北斎 百鬼見参」 北斎や門人による鬼の浮世絵約145点が集結!




会場風景 ※6月20日開催のプレス内覧会で撮影

日本人の心に深く根ざした「鬼」を北斎はどう表現したか?
すみだ北斎美術館で、特別展「北斎 百鬼見参」が開催中です(会期:2022年(令和四年)6月21日~8月28日)。

古来、日本人は鬼の存在を信じ、暮らしにも取り入れ、ともに生きてきました。

神話・伝説、芸能、小説、マンガ、アニメ、ゲームに至るまで、鬼が登場する創作物は数多く、それだけ、鬼は日本人の心に深く根ざし、その精神世界の形成に大きな影響を与えています。

そして、古典や芸能、また新たに江戸時代に起こった読本などを題材とする浮世絵にも、鬼は多く登場します。

特別展「北斎 百鬼見参」では、人気の錦絵「百物語」や版本などから鬼に関連する作品を紹介し、鬼才・北斎がどのように鬼を捉え、表現してきたかに迫ります。

北斎や門人が描いた鬼にまつわる浮世絵を前期・後期あわせて約145点を展示。すみだ北斎美術館初公開となる貴重な北斎の肉筆画も展示します。

展示構成
1章 鬼とは何か
2章 鬼となった人、鬼にあった人
3章 神話・物語のなかの鬼
4章 親しまれる鬼


葛飾北斎『釈迦御一代記図会』六 暴悪を罰して天雷流離王が王宮を焼君臣を撃殺す図 すみだ北斎美術館蔵(通期)


読本『釈迦御一代記図会』に登場する釈迦の伝記の一場面です。左に武器を振り上げて天罰の雷撃を落とす雷神、右に爆風渦巻く中に破壊される王宮を対比させるという、画面構成の大胆さが目を惹きつけます。北斎は、古来描き継がれてきた雷神にのっとり、雷神の背後に雷太鼓を描いていますが、乗り物は雲でなく雷獣に、顔は険しく恐ろしい形相とするなど、独自性を出しています
 
 

葛飾北斎『絵本和漢誉』大江山の鬼賊酒顚童子を退治す 源頼光朝臣 すみだ北斎美術館蔵(通期)


武勇で名高い平安中期の武将・源頼光が、鬼の頭領・酒呑童子を退治する様子を、見開きのページを縦に使い、両者を上下に対峙させて描いています。頼光によって切断された酒呑童子の首が、不敵な笑みを浮かべて中空に舞う様子が黒い闇の背景とともにあらわされ、底知れない不気味さを漂わせています。
 
 
北斎 百鬼見参
会場 すみだ北斎美術館
会期 2022年(令和四年)6月21日(火)から8月28日(日)まで
※前後期で一部展示替えを予定
前期 6月21日(火)~7月24日(日)
後期 7月26日(火)~8月28日(日)
休館日 毎週月曜日 
※開館:7月18日(月・祝)、休館:7月19日(火)
開館時間 9時30分~午後5時30分(入館は午後5時まで)
観覧料 一般1200円、高校生・大学生900円、65歳以上900円、中学生400円、障がい者400円、小学生以下無料
展覧会ページ https://hokusai-museum.jp/HyakkiKenzan/
 
         




 

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