アート

Posted on 2022-10-21
【展覧会レビュー】「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」



会場エントランス


20世紀の巨匠たちの芸術を集約
東京・上野公園の国立西洋美術館で「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」が開催中です。

ドイツ生まれの美術商ハインツ・ベルクグリューン(1914~2007)は、1948年からパリで画廊を経営しながら自分自身のために作品を収集し、世界有数の個人コレクションを作り上げました。

その多くは1996年以後、生まれ故郷であるベルリンのシャルロッテンブルク宮殿に面した建物の中で公開され、広く知られるようになりました。

コレクションの主要作品は2000年にドイツ政府により購入されましたが、これは同国の美術館史上、最も高額な購入のひとつです。

彼のコレクションを収める施設は「ベルクグリューン美術館」と改称され、現在はベルリン国立美術館群の一翼を担っています。

2007年にベルクグリューンが他界した後も、彼の遺族が美術館への支援を続け、多数の作品を寄託しています。

ベルクグリューンは晩年まで作品の購入と売却を続けながら、コレクションに際立った特色を持たせることに努め、最終的には、最も敬愛した同時代の4人の芸術家たち、ピカソ、クレー、マティス、ジャコメッティの作品に重点を置きました。

ベルクグリューンの類い稀なる審美眼と情熱によって厳選された粒よりのコレクションは、創造性と生命力に溢れた20世紀の巨匠たちの芸術を集約しています。

ベルクグリューン美術館の開館以来、主要作品がまとめて国外に貸し出されるのは今回が最初で、来日する作品97点のうち、76点が日本初公開です。

日本の国立美術館の所蔵作品11点を加え、全108点により20世紀美術のエッセンスを展観します。
 
 
ハインツ・ベルクグリューン
1914年ベルリンでユダヤ人の家庭に生まれる。1936年、ナチス政権の抑圧を逃れてアメリカに渡り、ジャーナリストや美術館員として活動。戦後パリで画廊を開き、世界的な画商となった。その美術コレクションの主要作品は、1996年からベルリンのシャルロッテンブルク宮殿に面した建物で公開された。この施設は2004年にベルクグリューン美術館と改称され、ベルリン国立美術館群のひとつとして活動している。
 
 
ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展
Picasso and His Time: Masterpieces from Museum Berggruen / Nationalgalerie Berlin

会場 国立西洋美術館 企画展示室
会期 2022年(令和四年)10月8日(土)から2023年(令和五年)1月22日(日)まで
開館時間 9:30~17:30 ※毎週金・土曜日9:30~20:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日、10月11日(火)、12月30日(金)~2023年1月1日(日)、1月10日(火)
(ただし、10月10日(月・祝)、2023年1月2日(月・休)、1月9日(月・祝)は開館)
観覧料金 一般2100円、大学生1500円、高校生1100円
※混雑緩和のため、本展覧会は事前予約制(日時指定券)が導入されています。チケットの詳細・購入方法は、 展覧会公式サイトのチケット情報外部リンクをご確認ください。
※中学生以下は無料
※心身に障害のある方及び付添者1名は無料(入館の際に障害者手帳をご提示ください)
【巡回展】
国立国際美術館(大阪)/2023年(令和五年)2月4日(土)から5月21日(日)まで
 
※写真は10月7日に行われたプレス内覧会で撮影したものです。
 

ピカソ作品の展示エリア 




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