アート
Posted on 2025-05-23
夏の絵画 《月暦画「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」より「6月」》(15世紀)
時祷書(じとうしょ)とは、キリスト教徒がお祈りするときの祈祷文や賛美歌、あるいは暦などを記した書物だ。
時祷書には写本と印刷本があり、写本は1点モノで高価だが、印刷本は写本の廉価版として多くの人の手に渡った。
時祷書が流行するにつれて、持ち主が趣向をこらして、華麗な時祷書が競ってつくられるようになった。
本書「ベリー公のいとも豪華なる時祷書」は写本であり、国際ゴシック様式の傑作、最も豪華な装飾写本として評価が高い。
国際ゴシック様式とは、フランス、ドイツ、イタリア、イングランドを中心とした西ヨーロッパで主に発展した様式だ。
特徴は、イタリア的な細密描写と装飾性と、フランス的な繊細で優美、華麗な流線形や彩色にある。
本作は6月の部分で、農耕の様子が描かれている。
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