アート

Posted on 2011-02-03
書道博物館で新春恒例の中村不折コレクション展


中村不折・十二支帖 (兎ノ古文)

Writer:蓬田(よも)修一

東京・台東区の書道博物館では、2011年1月4日~3月6日、新春恒例企画『みんなが見たい優品展 パート8 -中村不折コレクションから-』を開催しています。

この展覧会は、来館者アンケートによるリクエスト作品を、年に一度、できる限り要望に応え展示するものです。

今回は「日本」をテーマに、中村不折が収集した奈良時代から昭和時代までの、不折自身の作品を含む日本の美術品を中心に紹介しています。

不折コレクションは、そのほとんどが中国関係の資料ですが、日本の書として奈良・平安の古写経や古文書、江戸の唐様書や明治の文豪たちの手紙などがあります。

その中から今回は、空海の筆といわれる『心経』、藤原定信の『戸隠切』、良寛の『書巻』、幕末の三筆である巻菱湖の美しい楷書や、貫名菘翁の迫力ある行書を展示いたします。

水戸黄門で知られる徳川光圀や、幕末の大老井伊直弼の力強い書も見どころです。

また、日本の古銭である『皇朝十二銭』や、その中の『和同開珎』を鋳造した銭笵、年代が明らかな世界最古の印刷物といわれる『百万塔陀羅尼』と、それを納めた『百万塔』など、日本史における貴重な考古品として扱われる資料も展示いたします。

中村不折記念室では、『坂の上の雲』の放映に伴い、正岡子規の『ホトトギス』に関する資料や、子規が制作した俳句カルタ、新春にふさわしい不折の書画作品を展示いたします。

書道博物館とは?

書道博物館は、洋画家であり書家でもあった中村不折(1866-1943)が、その半生40年あまりにわたり独力で蒐集した、中国及び日本の書道史上重要な資料を有する専門博物館です。

書道博物館ホームページ

伝 空海・心経


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